虎が狙う韋駄天2人 “サニブラウンに勝った男”に勝った男&隠し玉の「野球版サニブラウン」

[ 2020年10月26日 05:30 ]

阪神が指名を本格検討している独協大・並木

 阪神は足のスペシャリストの指名を本格検討していることが25日、わかった。「一芸枠」では独協大・並木秀尊外野手(21)を最上位候補としてリストアップ。すでにプロレベルの驚異的な快足の持ち主だ。

 「足の速さは、すぐにでもプロで通用する。誰が見ても、驚くほどの速さだ」

 他球団のスカウトも証言するように、足の速さはアマチュアNo・1だ。ドラフト上位候補の中大・五十幡亮汰は中学の全国大会で、100メートルの現日本記録保持者のサニブラウンに100メートル、200メートルで勝利。一方、50メートルでその五十幡の5秒42を上回るタイムを計測したのが、5秒32の並木だった。複数球団が指名を狙う“サニブラウンに勝った男”に勝った男を虎視眈々(たんたん)と狙っている。

 隠し玉として判明したのが「野球版サニブラウン」の名古屋学院大・宮本ジョセフ拳外野手(21、顔写真)だ。中央球界では無名の存在。父がガーナ人、母は日本人で日本生まれの日本育ちはサニブラウンと同じ。大学通算20本塁打のパンチ力ある打撃に加えて遠投110メートルの強肩も魅力だ。また、高校1年まで8秒3だった50メートルのタイムも現在では5秒9。身体能力の高さは一級品で、伸びしろ十分な未完の大器だ。

 宮本には阪神と西武などが調査書を提出しており、最終リストにも残っている。現在は近本、小幡、植田、熊谷、島田が1軍に同行。2軍調整中の江越を含めると、6選手が俊足を武器としている。そこにワンピース加われば「令和版F1セブン」の結成が実現する運びとなる。70盗塁は25日現在で、リーグトップ。矢野阪神がドラフト戦線で、機動力の底上げもはかる。(山本 浩之)

 ◆並木 秀尊(なみき・ひでたか)1999年(平11)3月23日生まれ、埼玉県出身の21歳。小2から野球を始める。川柳中軟式野球部とKボールの渡部オールスターズを経て、市川口では1年春からベンチ入り。甲子園出場なし。独協大では1年春からリーグ戦に出場。1メートル70、72キロ。右投げ右打ち。

 ◆宮本ジョセフ拳(みやもと・じょせふ・けん)1999年(平11)3月24日生まれ、三重県四日市市出身の21歳。小1から中部野球少年団で野球を始める。橋北中では四日市ボーイズでプレーし外野手兼捕手。豊川では2年秋からベンチ入り。3年夏は愛知大会3回戦敗退で甲子園出場なし。名古屋学院大学では1年春からリーグ戦出場。1メートル75、86キロ。右投げ右打ち。

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