落合博満氏 「オレが一番打席に立ちたくないピッチャー」

[ 2022年4月15日 17:00 ]

落合博満氏
Photo By スポニチ

 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(68)が15日、YouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。一番打席に立ちたくないピッチャーの名前を挙げた。

 大阪桐蔭時代には史上7校目の春夏連覇を達成し、同学年のエンゼルス・大谷翔平よりも実績はかなり上の状態で2012年ドラフト1位で阪神に入団した藤浪晋太郎(28)。1年目の13年から3年間で35勝を積み上げた大型右腕。しかし、4年目からの7年間では制球に苦しみ19勝。海を渡った大谷との立場も“逆転”してしまった藤浪の現状を問われた落合氏は「オレが一番打席に立ちたくないピッチャー」とまさか?のコメント。「本人がそれをどう思っているかだよ」と続けた。

 抜ける球に対して「悪いなって思っていたらピッチャーはやってられないな。精神的なものの方が多いんじゃないかな」と藤浪の心中を察した。その上で「抜けるんだったら、それを一つの武器として考えてもいいんだろうと思う」と話し、「バッターっていうのは、あ~このピッチャー(の時・の打席に)立ちたくねえなあ~っていう、そういう類のピッチャーなんだと思う」と抜け球を怖いと感じる打者の心理を考えると、打席に入る前から“藤浪有利”の部分もあるとオレ流の視点で分析した。

 技術的な論点からも藤浪の“再生法”を語った落合氏は「今後練習方法を変えて自分がどういうふうにやったら欠点(抜け球)を直せるのかなって考えてするか、その欠点が最大なる武器だよってことで打者と対戦していくかって、この二つに一つの選択肢だと思う」と必ずしも抜け球を直すことばかりが大事だとは思わないという持論を展開。悩める大器への思いが溢れ出た落合氏は最後に「でも、オレが一番立ちたくないピッチャーであることは間違いない!それだけの最大の武器を持っているってことなんだよ」と藤浪の今後に期待を込めてオレ流の最大の賛辞を送っていた。

続きを表示

2022年4月15日のニュース