広島はトヨタ自動車・栗林1位指名 社会人№1右腕1本釣り プロでも「勝てる投手」証明へ

[ 2020年10月26日 17:18 ]

プロ野球ドラフト会議 ( 2020年10月26日 )

広島からドラフト1位指名を受けた栗林良吏は笑顔で会見に臨む(撮影・後藤 大輝)
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 プロ野球のドラフト会議(新人選手選択会議)は26日に東京都内で開催され、広島が1位でトヨタ自動車の栗林良吏投手(24)を指名。交渉権を獲得した。昨年のドラフト1位・森下暢仁投手(明大)に続く1本釣りとなった。

 社会人No.1投手の栗林に対する周囲の共通評価は「勝てる投手」。最速153キロの球威に頼ることなくストライクゾーンの四隅を丁寧に突くことが投球の生命線。緩急をつけるカーブ、打球を詰まらせるカットボール、空振りを奪うフォークとすべての水準が高い。

 愛知黎明では1年夏から内野手レギュラーで中軸を打ち本格的な投手転向は2年秋。名城大では1年春からリーグ戦に登板し3年春にノーヒットノーランを達成。3年時に侍ジャパン大学代表入りも果たし、プロ志望届を出したが、上位指名以外なら社会人と決めており結果的に指名漏れした。

 9月16日の都市対抗大会2次予選初戦の東邦ガス戦。重圧がかかる中で7回2安打無失点で勝利を呼んだ。「今年初の大会。チームとしても練習が不足している中、ここにベストを持ってこられた」と、狙った試合に照準を合わせる能力も示した。雨天順延でスライド登板となった同26日のHonda鈴鹿との代表決定戦は1失点完投し出場権を勝ち取った。昨年は届かなかった都市対抗優勝を成し遂げ、新たなステージに挑む。

 ◆栗林良吏(くりばやし・りょうじ)1996年(平8)7月9日生まれ、愛知県愛西市出身の24歳。勝幡小2年から勝幡ドラゴンズで野球を始める。佐織中では藤華クラブでプレー。愛知黎明では1年夏から内野手のレギュラーで2年秋から本格的に投手を始める。甲子園出場なし。名城大では1年春からリーグ戦に登板し通算32勝。トヨタ自動車では1年目から公式戦登板。1メートル78、80キロ。右投げ右打ち。

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