オリックス、外れ1位で福岡大大濠・山下舜平大投手を指名 無限の可能性秘める大器

[ 2020年10月26日 17:36 ]

プロ野球ドラフト会議 ( 2020年10月26日 )

オリックスから1巡目指名された福岡大大濠・山下は中嶋監督代行の写真を手に笑顔を見せる(撮影・岡田 丈靖)
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 プロ野球のドラフト会議(新人選手選択会議)は26日に東京都内で開催され、オリックスが外れ1位で福岡大大濠の山下舜平大(しゅんぺいた)投手(18)を指名。交渉権を獲得した。 You Tubeスポニチチャンネル・アマ野球注目選手動画  ドラフト速報

 「唯一ある感情は少しの不安。絶対に指名してもらえると確信できるレベルではないと思っているので。いろんな人から注目されすぎて勘違いだけはしたくないと思っています。自分自身、気持ちはそんなに変わっていない」と謙そんしたが、最速153キロ右腕には無限の可能性がある。

 昨年冬から体重は10キロ増え、93キロとなった。「プロに行くためというより、夏の甲子園も考えて球速を伸ばしたいと思った。一日5食ぐらい。多いときは(白米を)一日7合ぐらい食べました」と語る体重増は球速、球威にも表れる。「(球速は)7キロ増えて153キロになりました。効果はあったと思う」と話す。入学時の138キロから実に15キロの球速アップを遂げた。

 変化球はカーブしか投げない。八木啓伸監督から、1年秋に「他の球種も投げたがっていたが、投げるボールにこだわりを持ってほしかった」と直球とカーブだけの現在の投球スタイルを提案された。そのカーブについて「カーブしか投げられないので。自分の理想は抜く感じなんですけど、器用じゃないので、落とすというイメージで投げています。自分が打者だと考えたら、急にかくっと曲がったら反応があまりできないと思うので」と語る。磨きをかけた直球とカーブで、8月30日に甲子園で行われた「プロ志望高校生合同練習会」のシート打撃で打者5人を相手に3三振を奪った。

 名前の由来は20世紀前半に活躍した経済学者で、イノベーションの父と呼ばれるヨーゼフ・シュンぺーターに由来する。

 イチロー(マリナーズ)が引退会見で口にした「人より頑張ることはできなくて、少しずつの積み重ねでしか自分を超えていけない」との言葉が好きだという。その努力を重ねた先にプロでの活躍が待つ。

 「勝てるピッチャーじゃないと使われないと思うので、そこを目指したい」と山下。希望を胸にプロの世界に飛び込む。

 ◆山下舜平大(やました・しゅんぺた)2002年(平14)7月16日生まれ、福岡県福岡市出身の18歳。福岡市立野多目小3年から「筑紫丘ファイターズ」で野球を始め、主に捕手兼投手。三宅中では軟式野球部に所属し投手兼捕手。3年秋に福岡選抜入りし「U15全国KWB野球秋季大会」で準優勝。福岡大大濠では1年秋からベンチ入りし2年夏から背番号1。3年夏の福岡市地区大会は決勝で敗退した。50メートル走6秒7、遠投110メートル。1メートル89、93キロ。右投げ右打ち

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