ソフトバンクV王手！　周東が球団タイ記録　月間19盗塁＆9戦連続成功　いざ本拠舞い！

パ・リーグ   ソフトバンク7－2ロッテ （ 2020年10月25日    ペイペイD ）

＜ソ・西＞初回無死一塁、打者・中村晃の時に一走・周東は二盗成功（撮影・岡田　丈靖）
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　ソフトバンクは25日、ペイペイドームで西武戦に快勝。2位以上が確定して7年連続のクライマックスシリーズ（CS）進出を決め、優勝マジックを「2」まで減らした。初回に周東佑京内野手（24）がともに球団タイ記録の月間19盗塁、9試合連続盗塁を同時達成。今季8度目の猛打賞も記録した。27日に2位・ロッテとの直接対決に勝利すれば本拠地で3年ぶりのリーグ優勝が決まる。

　　試合後、周東は中前打で出塁した初回にダブルで球団記録に並んだ節目の盗塁を、こう振り返った。「めちゃめちゃスタートも遅いし、下手でした」。出足で遅れても捕手の岡田は二塁送球すらできなかった。このコメントこそ、走塁レベルが「異次元」であることを如実に表している。

　周東の足は盗塁後も相手に脅威を与え続ける。1死二塁から柳田が中前打。二塁走者・周東の本塁生還を阻止するために猛チャージした中堅・金子が後逸した。ボールがグラウンドを転々とする間に打者走者の柳田まで生還。快足男が生んだ「2ラン」とも言える。

　足で十二分にチームに貢献中も決して満足はしない。「ここ最近、初回の出塁がなかったので何としても出ようと」。16試合連続でリードオフマンを任されている男が最も重視するのは出塁だ。2回は左前適時打を放ち、8回は先頭で中前打。2球目にスタートを切ったがコースを外した岡田に今度は刺され「あのカウントで走ったのが良くなかった」と反省した。それでも日曜日はこれで5週連続猛打賞。1番としての役目を果たしている。

　盗塁王を争う日本ハム・西川に8差の45盗塁。月間19盗塁は64年5月の広瀬、9試合連続は73年の島野以来で、ともに南海時代の記録に肩を並べた。71、74年・福本豊の11試合連続のプロ野球記録も近いが、欲は見せない。「できると思ってないし無理と思って意識せず」と表情を引き締める。工藤監督は「あれだけ警戒されても、クイックが1・2秒を切っている投手（松本）でも走れるのはすごい。得点を取る意味で相手の脅威」と改めて周東の足に賛辞を贈った。

　ついに優勝マジックは「2」。27日の2位ロッテとの直接対決で勝利すれば本拠地で3年ぶりリーグ制覇が決まる。「何よりも塁に出られていることを一番の自信にしていきたい」と周東。歓喜の瞬間まで、スピードを緩めるつもりはない。

　≪27日に勝てばV　引き分け以下なら28日以降に持ち越し≫首位・ソフトバンク、2位・ロッテがともに勝ったため、ソフトバンクの優勝マジックは1つ減って2となった。ソフトバンクは27日の直接対決で勝利すれば3年ぶりのリーグ優勝が決定、引き分けか敗戦なら28日以降に持ち越しとなる。

　≪連続試合盗塁のプロ野球記録は11≫周東（ソ）が16日楽天戦から9試合連続盗塁。連続試合盗塁のプロ野球記録は71、74年福本（阪急）の11試合連続で、9試合連続は73年島野に並ぶ球団タイ記録になった。また、今月は19盗塁。月間最多盗塁は72年8月に福本（阪急）がマークした27盗塁。チームでは64年5月の広瀬に並ぶ球団タイ記録。月間20盗塁以上は95年9月の緒方（広＝21盗塁）が最後だが周東はどうか。

　▼ソフトバンク・松田宣（5回に中堅右のテラス席に12号ソロ）何とか食らいついて、最後はしっかり自分のスイングで捉えることができた。追加点を取れて良かった。

　▼ソフトバンク・大竹（約2カ月ぶりの先発で5回3安打1失点で2勝目）今日はストレートで打ち取れたことが大きい。

　▼西武辻監督（初回1死二塁で柳田の中前打を後逸した中堅・金子の守備について）最初から1失点は仕方なかった。なんであせって本塁送球を狙ったのか…。あそこはしっかり捕って二塁に返球することがいいプレーだった。