ポニーリーグ

西海オーシャンズ “さわやかイレブン”で進撃だ 3年生不在…1、2年生11人で歴史つくる

[ 2023年5月31日 06:00 ]

若さを前面に押し出して、上級生にぶつかっていく西海オーシャンズナインら
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 【月刊ポニーリーグ5月号】

 西海オーシャンズを特集する。創部8年目を迎えた今季は、1、2年生11人というフレッシュなチーム。上級生との対戦を重ねる中で腕を磨き、今秋の選抜大会九州地区予選に照準を定める。

 若さを前面に押し出して、上級生にぶつかっていく。今季の西海オーシャンズは3年生が不在。1、2年生の11人で激戦区である九州連盟で、腕を磨く日々だ。全日本選手権大会の予選は初戦でコールド負け。悔しい敗戦を経験する一方で、選手たちは着実に経験を積んでいる。

 「力の差を痛感した大会となりましたが、その後はより一層、バッティングに力を入れるようになりました。上級生と戦うつらさはありますが、選手たちは力を合わせて頑張ってくれています。去年の秋から今年の夏にかけて得たものを、11月の選抜予選で生かしたいと思います」

 増山隆文事務局長は、新チーム結成後に開催される選抜予選に照準を定めた。太田監督とともに指導する上で大切にしているのが「走る」こと。アップ時は陸上のミニハードルを活用するなど、走り方をよくすることで、正しい体の使い方をマスターすることを目指す。接地時間を短くし、地面にかかとをつけない走法を徹底。目先の勝利だけにとらわれず、高校、大学と上のステージで長く野球を続けられる下地づくりに腐心する。

 火、木の平日練習と土、日、祝日の練習日では守備練習に時間を割き、守りからリズムをつくるスタイルを追求している。チームにとって、理想的な試合運びをできたのが、昨年11月に行われた選抜大会の九州予選。最後は逆転負けを喫したが、今春の選抜大会で2年ぶり3度目の全国制覇を成し遂げた強豪・筑後リバーズを相手に、4回表終了時までリードした。

 「力のないチームが粘り強く戦うことができた。全体を通して守備も良かったですし、敗れたとはいえ、ああいう試合をこれからも目指したい」

 遊撃でスタメン出場した中原楓嘉が2安打を放てば、不動の「4番・捕手」を務める松本祐生が1安打を含む全3打席出塁。2人はともに、5月13、14日に開催された「大倉グループインビテーション 広澤克実杯全日本地域対抗選手権兼日本代表選手選考会」の、九州選抜の一員に選出された。

 2016年1月に創部し、今季が8年目。19年は選抜、全日本選手権とも全国16強入りを果たし、当時の選手は東福岡や東海大福岡、専大玉名などの強豪私学に進んだ。西海市の太田和グラウンドが練習場。4年前のOBを超えるべく、さわやかイレブンは懸命に白球と向き合っている。

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