大谷、肘痛発症後初の取材対応で決意新た 二刀流を「やりたい」

[ 2020年8月7日 02:30 ]

オンライン取材に応じ、笑顔を見せる米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平
Photo By 共同

 エンゼルスの大谷翔平投手(26)が5日(日本時間6日)のマリナーズ戦前、「右肘付近の屈筋回内筋痛」を発症後初めて取材に応じた。投手としての今季中の復帰は消滅。来季開幕から二刀流としての完全復活へ、覚悟をにじませた。

 大谷の心が折れるはずはなかった。これまで幾度となく、周囲の懐疑的な見方を覆してきた。二刀流を継続するか否かの質問に、視線をそらさず言った。

 「可能性があればやりたい。それも含めてエンゼルスに獲ってもらった。まずは投げられるようにもう1回、頑張りたい」

 右肘のじん帯再建手術(通称トミー・ジョン)を受け、7月26日に1年10カ月ぶりに投手復帰。だが、2試合目で故障という現実に直面し「最初から痛みがゼロの状態で100%投げられるとは思っていなかった。投げた感じも、そこまでよくはなかった」と冷静に振り返った。

 描いていた復帰シナリオは、コロナ禍でマイナーリーグが中止となり変更を余儀なくされた。「もちろん不安はありました。本来ならマイナーで5、6回投げて、どうなのかなという段階。当初はそのような予定だった」。調整方法は困難を極め、対外試合は公式戦でぶっつけ本番。右肘に関しては「リハビリの段階で、まだ完全に終了したという感じではない」と明かした。

 二刀流継続への条件は当然、投手としての完全復活で「来年の頭からしっかり投げられるようにやりたい」。その前に、今季の残り48試合は打者に専念する。6日(日本時間7日午前5時10分開始)のマリナーズ戦は先発出場が有力視されており「まだシーズンは終わっていない。打撃はあるので、そこで頑張りたい」と抱負。大谷にしか進めない険しい道のりを、しっかりと見据えていた。(奥田秀樹通信員)

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