宮井勝成さんを悼む 母校、野球を愛し続けた人生 心に残る神宮での凜とした姿

[ 2020年8月7日 12:00 ]

<早大学院・早実>ソフトバンクの帽子をかぶり試合を観戦する宮井勝成さん(右)(2015年撮影)
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 この日朝、中大の元監督・宮井勝成さんの訃報を聞いた。例年なら中大の試合のある春季リーグ戦、神宮球場でお会いできていたのにと残念でならない。

 コロナウイルスの影響でリーグ戦は中止。高校野球も活動自粛で春は練習試合がなくなった。昨年まではリーグ戦はもちろん、可能な限り母校・早実の練習試合や公式戦も観戦した。王さんから贈られたのかソフトバンクの野球帽をかぶり、神宮のバックネット裏で観戦する姿は凜(りん)としていた。

 義理の息子である末次利光・中大野球部OB会長(元巨人)はじめ、70歳を超えたOBたちから「オヤジさん」と慕われ観戦していた姿が忘れられない。観戦が終わるとOBたちと会食。「びっくりするくらい食べるんだよ」と周囲を驚かすこともしばしばだった。90歳をすぎてもゴルフを楽しみ、記憶力も抜群だった。

 92年のバルセロナ五輪。野球の監督を務めた山中正竹氏(現全日本野球協会会長)が日本代表メンバーを選考する際、最終の2人が決まらず会議が紛糾した。そのとき、宮井さんが「残りの選手は監督の山中君が選べばいいんじゃないか」と助け船を出してくれた話を思い出した。大所高所から野球界を見続けた宮井さん。昨年秋、清水達也監督の元、母校が15年ぶりに東都を制した。あのときの笑顔。中大OBではない記者も思わずうれしくなった。

 王さんはじめ数多くのプロ野球選手、社会人野球、指導者を育てた宮井さん。すばらしい野球人生を歩んだから、きっと悔いはないと思う。母校を、野球を愛し続けて94年。ゆっくりお休みください。(落合 紳哉)

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