報徳学園コールド快勝で夏終える エース坂口「腕がちぎれても」1失点完投

[ 2020年8月7日 21:48 ]

令和2年度夏季兵庫県高等学校野球大会 5回戦   報徳学園9―1市尼崎 =7回表コールド ( 2020年8月7日    ベイコム )

 春夏通算36度の甲子園出場を誇る名門・報徳学園が負けなしで夏を終えた。最速142キロ右腕・坂口翔颯(かすが)投手(3年)が7回2安打1失点で完投。兵庫大会は5回戦で打ち切られるため「最後だったので腕がちぎれても投げようと思った」と力強い言葉そのままに相手打線を封じた。

 得点圏に走者を背負ったのは3回と7回の2度のみ。三振こそ3個だったが、打たせて取る投球で7イニング中、5イニングを三者凡退に抑えた。

 「昨日まで“明日で終わる”という実感がなかった。本来なら甲子園決勝に行ったチームだけが“明日で終わりや”と思える。でも、このあとやりたかったという気持ちしかないです」

 最後の打者を遊ゴロに打ち取り、勝利の瞬間にはマウンドに集まってきたナインと喜びを分かち合った。

 「試合前に(勝ったらマウンドに)集まろうか、という話をしていたけど、ベスト8やろ?ホンマに集まるんか?と、僕は反対していた」

 日焼けした顔に笑みを浮かべ、同時に厳しい戦いを終えた安堵感もにじませていた。

 将来性抜群の右腕は大学進学を希望。名門の名に恥じぬ圧勝で高校野球をしめくくり、次のステージでも躍動する。

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2020年8月7日のニュース