ベース1周16秒の“ゆったり”ランニング本塁打 ブルワーズのイエリチが記録

[ 2020年8月7日 14:11 ]

ホワイトソックス戦でランニング本塁打を記録したブルワーズのイエリチ(AP)
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 2018年にナ・リーグのMVPとなっているブルワーズのクリスチャン・イエリチ外野手(28)が6日、シカゴで行われたホワイトソックス戦の5回に自身初のランニング本塁打を記録した。

 「3番・左翼」で先発したイエリチは1―2で迎えた5回1死、ホワイトソックスの左腕ジオ・ゴンザレス(34)が外角に投じた4球目のストレート(146キロ)にバットを合わせたが、これは左翼方向への飛球となった。

 ところがホワイトソックスの左翼を守っていたメジャー2季目で昨季31本塁打を放っているドミニカ共和国出身のエロイ・ヒメネス(23)が打球の処理を誤り、いったん後方に下がってから左翼線方向に走り始めた。このわずか遅れが“致命傷”となり、ボールはグラブに触れることなく左翼線に落下。しかもヒメネスは勢い余って三塁側スタンドを仕切るために張り巡らされていたネットとフェンスの隙間にはさまってしまった。あわてて起き上がってボールを拾って返球したが時すでに遅し。イエリチは余裕を持ってホームに滑り込んだ。

 イエリチは通算140本塁打目だがランニング・ホームランは初めて。二塁ベースの手前まではゆっくりと走っており、ヒメネスがネットの中でもがいているのを確認してからギアをトップに入れた。バットでボールをとらえてからダイヤモンドを一周してホームに戻ってくるまで16秒というメジャーではありえない?ゆったりとした今季2号本塁打。距離は「319フィート(97メートル)」と記録された。

 試合はブルワーズが8―3で勝って5勝5敗。イエリチはこの試合の前まで8試合で34打数3安打とスランプだったが、この日は2打数1安打4四球で、唯一のヒットが幸運な同点本塁打となった。ホワイトソックスは6連勝のあと連敗を喫して7勝6敗となった。

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