天理 一丸の男泣き優勝 中村監督「下林は僕以上のキャプテン」 2ラン放った主将・下林称える

[ 2020年8月7日 05:30 ]

奈良大会決勝   天理6-4奈良大付 ( 2020年8月6日    佐藤薬品スタジアム )

<奈良大会決勝 天理・奈良大附>奈良大会優勝を決めた天理・中村監督は、勝利インタビューで涙を流す(撮影・椎名 航)
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 右の人さし指を誇らしげに空へ突き上げ、歓喜の輪へ加わった。2点リードの9回2死一、三塁。最後の打者が放った三ゴロは、吸い寄せられるように天理の三塁手・下林のグラブに収まる。二塁へ転送。奈良最強を証明した瞬間、背番号5は感情を爆発させた。

 「奈良で一番強いチームになると言ってきました。3年生25人で戦うことができてうれしい。1秒たりとも気持ちは切れなかった」

 見せ場は同点の2回だ。田中勝の左中間二塁打で勝ち越すと、なお続く1死三塁の絶好機に燃えた。低めのシンカーを強振。打球はバックスクリーンへ消えた。昨秋は近畿王者に輝いたが、県大会は3位止まり。今大会3本目の一発で現チームを初めて奈良の頂点へ導いた。

 試合直前、3年生25人は一斉に瞳を閉じた。「ここまでの日々を思い返そう」――。中村良二監督の声に激しく心を揺さぶられた。脳裏に浮かんだのはコロナ禍によって中止になった春の選抜大会、春の県大会…。目を開くと、監督以下、仲間全員が泣いていた。

 天理の主将として86年夏の甲子園を制した指揮官は涙で声を詰まらせた。「3年生って本当に強い。下林は僕以上のキャプテン。彼じゃなきゃ、ここまでこれたかどうか」。11日の甲子園交流試合は広島新庄と戦う。天理史上最高の主将は胸を張って聖地へ乗り込む。 (吉仲 博幸)

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