【高知】“スーパー1年生”高知・森木が完封デビュー、初球148キロにも物足りず

[ 2019年7月26日 05:30 ]

第101回全国高校野球選手権 高知大会準々決勝   高知10―0高知東(6回コールド) ( 2019年7月25日    春野 )

<高知・高知東>躍動感あふれるフォームで6回完封勝ちした高知・森木
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 最初の1球で観衆の度肝を抜いた。「148キロ」。高知・森木は初回、ボール球となったが、先頭打者への初球に高校入学後、実戦最速タイを計測した。

 高知中時代に軟式最速とされる150キロを計測したスーパー1年生。背番号1を背負い、高知東との準々決勝に満を持して今夏初登板した右腕は狙っていた。「ちょっと投げてみようかな」。今季のプロ野球開幕戦でソフトバンク・千賀が初球に161キロを出したのを思い出した。全力で腕を振り、名刺代わりの剛球であいさつを済ませると、4回まで無安打投球を見せた。直球は常時140キロ台中盤で5回に初安打を許したが、後続を3者連続三振。2安打で8三振を奪い、6回コールドでの完封デビューに「無失点で抑えられているので上出来じゃないかと思いますが、まだまだできることはたくさんある。物足りないという気持ち」と満足はしていなかった。

 修正能力の高さも一級品。4四死球と右打者の内角高めへの制球が定まらず「球が上ずってしまった」と苦しむも、イニング間の投球練習中に屈伸運動で調整。投球時の膝の曲がりを深くし、下半身を安定させた。1年生らしからぬ投球に、高知中時代から指導している浜口佳久監督も「1番を渡してよかった」と目尻を下げた。

 27日の準決勝は昨夏代表の高知商戦。先発するかどうかは未定だが、森木は「しっかりコースを突いて投げれば大丈夫だと思う」と強気に話した。「令和の怪物」こと、大船渡・佐々木が散った日にスーパー1年生が強烈な輝きを放った。(北野 将市)

 ◆森木 大智(もりき・だいち)2003年(平15)4月17日生まれ、高知県土佐市出身の16歳。蓮池小3年から「高岡第二イーグルス」で野球を始め、高知中1年から投手。3年時に軟式野球全国大会で春夏連覇を達成した。高知高に進学し、1年春の四国大会から背番号20でベンチ入り。1メートル84、82キロ。右投げ右打ち。

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