【大阪】大阪桐蔭 西谷監督、厳しい表情「勝ちに導けず、申し訳ない」

[ 2019年7月26日 14:53 ]

第101回全国高校野球選手権 大阪大会準々決勝   大阪桐蔭3―4金光大阪 ( 2019年7月26日    シティ信金 )

<金光大阪・大阪桐蔭>延長14回、タイブレークの末、3-4でサヨナラ負けし涙する大阪桐蔭ナイン(右端が先発した中田)(撮影・亀井 直樹)
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 大阪桐蔭が延長タイブレークの末に金光大阪に敗れ、夏の連覇の夢がついえた。1―1の延長14回に2点を勝ち越したが、その裏に3点を失っての逆転負け。西谷浩一監督(49)は「こういうゲーム展開をモノにして勝つということで、みんな頑張っていた。その、みんなの頑張りを勝ちに導くことができず、申し訳なく思っています」と険しい表情で話した。

 息詰まる接戦だった。6回までは両先発投手の好投で両チーム無得点。7回2死二塁、7番・石井雄也捕手(3年)の右中間二塁打で先制したが、1―0の9回に同点とされると試合は再び、膠着(こうちゃく)状態に入った。延長14回1死一、二塁、途中出場の加藤巧也内野手(2年)の右前打、主将の中野波来外野手(3年)のスクイズで2点を勝ち越したが、リードを守り切ることができなかった。最後まで投げ切った先発・中田惟斗投手(3年)は「自分たちの全てを出し切った形です」と振り返ったが、目からは涙があふれ出た。

 大阪桐蔭が春、夏ともに甲子園出場を逃したのは2011年以来、8年ぶり。史上初の2度目の春夏連覇を果たした昨年のチームと比較される中、主将を中心に重圧を乗り越えるべく努力を続けてきた。中野主将は「比べられても勝ち切らないといけない。勝ち切れなかったのは自分たちの弱さ。悔しいです」と唇を噛む。「キャプテンを中心に、少しずつ力を付けていたところだった。この子達にもう少し、いろんなことを教えてやりたかった。キャプテンと副キャプテンは怒ってばかりだったが、最後は二人を喜ばせてやりたかった。それができずに残念です」と西谷監督。試合に負けたこと以上の心残りだった。

 主将は「自分たちは近畿も大阪も勝ち切れなかった。自分たちの借りを次の2年生のチームで返してほしい」と思いを新チームに託した。早すぎる夏となった。だが、このままでは終わらない。王者の誇りは脈々と次代へと受け継がれて行く。

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2019年7月26日のニュース