元横浜高校監督・渡辺元智氏、佐々木登板回避に「球数制限の議論に影響」

[ 2019年7月26日 08:17 ]

第101回全国高校野球選手権 岩手大会決勝   大船渡2―12花巻東 ( 2019年7月25日    岩手県営 )

<大船渡・花巻東>試合前、キャッチボールをする大船渡・佐々木(撮影・木村 揚輔)
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 決勝で登板を回避した大船渡・佐々木について、甲子園春夏通算5度の優勝を誇る前横浜監督の渡辺元智氏(74)が見解を語った。国保監督の決断に理解を示しつつ、連投しなければ甲子園に届かない難しさも吐露。来春センバツから導入される見通しの球数制限の議論にも影響することを示唆した。

 大船渡の監督さんは大変な葛藤があっただろうと思う。故障に気をつけながらも、甲子園を狙うという難しさがあったはずだ。

 佐々木君だけのチームにしない、と練習試合でもさまざまなことを準備してきたのではないか。報道で見る限りでは、佐々木君自身も全力で投げずメリハリをつけた投球をするなど工夫していた。そして準々決勝は佐々木君を野手でも投手でも出場させなかった。これは素晴らしい決断だった。これで弾みがついて準決勝、決勝と連投するのかと思っていたが…。

 チームとしては甲子園に行きたいという思いもあっただろう。連投して我慢を覚えさせるという選択肢もあったかもしれない。佐々木君がどこか痛めて投げられないなら仕方ないが、どこかで我慢しながら目指すのが甲子園。少しもったいない気もした。

 ただ、野球の観念は変わってきている。現在、球数制限の議論も行われているが、間違いなく議論に影響はあるだろうし、話題にも上るだろう。

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