記録ずくめ小園「この勢いのまま突き進んでいきたい」サイクルあと一歩、高卒新人4安打は26年ぶり

[ 2019年7月26日 22:36 ]

セ・リーグ   広島12―3ヤクルト ( 2019年7月26日    神宮 )

<ヤ・広>スタンドのコールに照れくさそうに手を上げる小園(撮影・篠原岳夫)
Photo By スポニチ

 広島のドラフト1位ルーキー、小園海斗内野手(19=報徳学園)がヤクルト戦(神宮)であと三塁打が出ればサイクル安打達成という4安打4打点の大活躍。チームに22日ぶりの貯金1をもたらす7連勝へと導いた。

 「8番・遊撃」で先発出場した小園は2回の第1打席で中前打を放つと、3回の第2打席ではプロ42打席目にして待望のプロ初打点&初本塁打となる右越え3ラン。球団の高卒新人では1980年7月17日のヤクルト戦(静岡)で長嶋清幸が尾花から代打本塁打して以来39年ぶりとなる快挙を成し遂げた。

 これで波の乗った小園は6月20日ロッテ戦(マツダ)のデビュー戦から3戦連続4失策した遊撃の守備でもはつらつとした動きを見せて好プレーを連発。5回の第3打席で左中間二塁打を放ってプロ初の猛打賞をマークしてサイクル安打に王手をかけた。8回の第4打席は空振り三振。記録への挑戦は終わったかに思えたが、先輩たちが9回に猛攻を見せて第5打席へ。左翼線を抜ける打球にスタンドは大いに盛り上がった。だが、狭い神宮だけに二塁打どまり。史上初となる新人サイクル安打と最年少19歳でのサイクル安打達成は持ち越しとなった。

 それでも5打数4安打4打点の大活躍で、チームの今季最多18安打、2試合連続今季5度目の2桁得点に大きく貢献。ドラフト制以降、高卒新人の1試合4安打以上は1986年清原和博(西武)の3度、1993年松井秀喜(巨人)1度に続いて26年ぶり3人目、広島では初の快挙となった。

 試合後、敵地でのヒーローインタビューに臨んだ小園は終始満面笑み。「フルスイングして入ってくれたので良かったと思います」とプロ初アーチを振り返ると、ダイヤモンド一周は「あまり覚えてないです」と初々しいコメント。サイクル安打のかかった第5打席は「(三塁まで)行けば良かったなと思いました」とこれまた満面笑みで振り返った。

 敵地にも関わらずスタンドから降り注ぐ大歓声に「きょうも熱い応援で自分の力になりました」。チームは破竹の7連勝で首位・巨人に6ゲーム差。「チームはいい流れなので、この勢いのまま突き進んでいきたいと思います!」。神宮の杜に響く19歳若鯉の威勢のいい声にスタンドのボルテージは上がりっぱなしだった。

続きを表示

この記事のフォト

2019年7月26日のニュース