【体操】内村、H難度の技は良かっただけに…―立花泰則の目

東京五輪第2日　体操男子予選 （ 2021年7月24日    有明体操競技場 ）

3つの離れ技を決めた内村
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　内村が離れ技以外で落下するとは思ってもいなかった。バーの上で倒立しながら体をひねるD難度の技で、ひねりをかけるタイミングが少しズレて、ひねりきれないまま体が流れたのが原因。練習から気にしていたが、修正しきれなかった。

　オールラウンダーを貫いた内村が選んだ、スペシャリストの道。新技の習得など違う努力をして、体と話し合いながら演技をつくりあげた。この日成功したブレトシュナイダーという技も、内村らしいさばきで、爪先をそろえるなど実施の部分を大切にしていた。動きは良かっただけに本当に残念だ。

　中国、ROCを上回った団体メンバーは、4人がいい緊張感を持っていた。キャプテンの萱が丁寧な演技でいいスタートを切り、橋本は大黒柱として完璧にまとめた。北園も過失を最低限に抑え、谷川も落ち着いていたと思う。決勝は三つ巴のメダル争いで、わずかな着地のズレなどで色が決まる。日本は予選で技の感覚を調整できたし、決勝でもいい演技ができるはずだ。（12年ロンドン五輪男子監督）