いくぞ兄妹V!阿部一二三 妹・詩に続いてメダル確定 夏季大会初の兄妹同日「金」見えた!

[ 2021年7月25日 18:16 ]

東京五輪3日目 柔道男子66キロ級 ( 2021年7月25日    日本武道館 )

<東京五輪 柔道 男子66キロ級準決勝>一本勝ちで決勝進出を決めた阿部一二三(撮影・北條 貴史)
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 柔道男子66キロ級代表の阿部一二三(23=パーク24)が、準決勝でカルグニン(ブラジル)を破り、決勝に進出。五輪初出場ながら銀メダル以上が確定した。すでに決勝進出を決めている妹で、女子52キロ級代表の阿部詩との同日「金」が見えてきた。

 試合は阿部を警戒するカルグニンとの組み手争いになったが、一瞬の隙をついて、2分25秒に左袖を奪い一本背負い。そのまま担ぎ上げて、ひっくり返し、一本勝ちとなった。

 順当な勝ち上がりだ。初戦となった2回戦はルブルク(フランス)から大外刈による一本勝ち。準々決勝はヨンドンペレンレイ(モンゴル)に対して、3分41秒に大外刈で技あり。そのまま優勢勝ちとなった。世界屈指の担ぎ技を警戒されながらも、見事に跳ね返した。

 五輪代表争いをめぐっては、ライバルの丸山城志郎(27=ミキハウス)と死闘を繰り広げた。当初は17、18年の世界選手権を2連覇した阿部が大きくリード。丸山は18年11月のGS大阪大会決勝で阿部との直接対決を制すと、その後19年世界選手権まで国内外大会を5連勝し、形勢を逆転。後がなくなった阿部が同年11月のGS大阪大会決勝で丸山を破り、再び横一線の争いとなっていた。そして、昨年12月に日本柔道史上初となるワンマッチ五輪代表決定戦を実施。24分間に及ぶ異例の長期戦の末、阿部が丸山を大内刈りで技ありを奪い優勢勝ちとなって代表に決まった。

 この日は、女子52キロ級代表で妹の詩も登場。夏季大会でのきょうだい金メダルは過去に例がなく、さらに個人種目でありながら同じ日に達成できる千載一遇のチャンス。金字塔まで、あと一歩のところまで迫った。

 ◆阿部 一二三(あべ・ひふみ)1997年(平9)8月9日生まれ、神戸市出身。6歳で柔道を始め、兵庫・神港学園高2年だった14年に講道館杯、GS東京大会を17歳で制覇。日体大在学時の17、18年に世界選手権を2連覇し、19年大会は銅メダル。昨年12月に丸山との五輪代表決定戦を制して東京五輪代表に内定。20年4月からパーク24所属。右組み。得意技は背負い投げ、袖釣り込み腰。1メートル68。家族は両親と兄・勇一朗さん、五輪女子52キロ級代表の妹・詩。

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