五十嵐カノアが好発進「エネルギー伝わった」開会式で八村、堀米と共闘 新種目サーフィン

[ 2021年7月25日 10:19 ]

東京五輪3日 サーフィン男子1回戦 ( 2021年7月25日    千葉・釣ケ崎海岸サーフィンビーチ )

五十嵐カノア
Photo By スポニチ

 今大会からの新種目が開幕し、金メダル候補の五十嵐カノア(木下グループ)が、各組4人が出場する1回戦の第2組に登場。序盤は様子を見ながら、中盤以降にスイッチを入れ、合計20点満点中12・77点(6・67点、6・10点)をマーク。同組首位通過を果たした。「自分の力は100%出してるけど、100%の技は取っておきたい。技は60%でも良い点数が出たことでうれしい」と振り返った。

 五輪競技として迎える初日。五十嵐は緊張していた。「今日の朝起きて“夢かな”というくらい。今日起きて凄いプレッシャーを感じた。そのプレッシャーを気づいて、どうエネルギーに変えるかが今日の目的だった」と振り返る。

 モチベーションには事欠かなかった。2日前の開会式には急きょ参加。旗手を務めたバスケットボールの八村塁やスケートボードの堀米雄斗ら異なる種目のスターたちと交流した。「本当に感動しました。これがやっぱりオリンピックだと思った」。同じ日の丸を背負うアスリートとニッポンコールで盛り上がり「そのエネルギーが伝わった。それが自分のスポーツで頑張りたい」と心に決めた。常に刺激を受ける存在の堀米とは共闘を誓った。「一緒に金メダルを獲って、一緒に写真撮ろうね」と。

 試合前日、宿舎でテレビを付ければ、五輪のニュースが流れてきた。「何のスポーツでも見て、ハマっているのはみんな同じだと思う。金メダルを獲っている人がいて、凄い、こんな感じなんだとモチベーションにもなった」。その思いを自らの内に向けた。「みんなもサーフィンを見てると思うので、いいパフォーマンスを見せたい」。

 今大会使用するボードは、日の丸を意識した白と赤のデザイン。大会の登録番号は5番で「自分で決められないけど、ちょうど5で。GOという感じで、良い数字だなと思いました」と笑う。自国で開催される初の夢舞台。米ロサンゼルスを拠点にするプロサーファーは「英語で言うと“Proud(誇り)”です。サーフィンがここまで来て、うれしい。自分がここにいて、日の丸のステッカーをボードに貼ってやれることは、本当にボーナス。ありがたい」と感無量の思いで初代王者へ挑戦する。

続きを表示

2021年7月25日のニュース