阿部一二三 何でも話し合い、叱咤激励も…“プロ付き人”片倉さんとの金の約束守った

[ 2021年7月25日 21:32 ]

東京五輪3日目 柔道男子66キロ級 ( 2021年7月25日    日本武道館 )

<柔道男子66キロ級決勝>金メダルを手に笑顔を見せる阿部一二三(撮影・会津 智海)
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 柔道男子66キロ級代表の阿部一二三(23=パーク24)が、五輪初出場で金メダルに輝いた。妹で、女子52キロ級の阿部詩に続く金メダルで、過去に例のない「夏季大会でのきょうだい金メダル」を達成した。一二三には詩以外にも金メダルを誓い合った人物がいる。日体大の同期で、当時から現在に至るまで付き人を務めている片倉弘貴さん(23)だ。17年に初めて世界一になった時、18年に2度目の頂点に立った時、交わし合った約束とは――。

 互いにケガを抱えた状態で日体大に入学し、リハビリ仲間としてトレーニングを共にする中、自然と打ち解け合った一二三と片倉さん。畳に戻ると、すでに他の1年生は打ち込みパートナーが決定済み。“残り物”の2人は選択の余地なく日々体をぶつけ合う仲になり、寮生活の中で親交を深めていった。

 一二三が初出場した17年の世界選手権。金メダルを獲得し、迎えた最終日に行われた打ち上げ前のホテルで、「東京五輪まで一緒に付いてきてほしい」と言われた。当時は自身も現役選手。卒業後のことまで考えていなかった時、不意に受けた“プロポーズ”にその場でそっと、「付いていくよ」と応じた。卒業後の進路を選ぶ際には、片倉さんも一緒に入社できることを条件に交渉し、快諾してくれたパーク24入り。60キロ級金メダリストの高藤に付く伊丹直喜さん同様、プロの付き人だ。

 元々1学年上の先輩だった伊丹さんが高藤のお目付役を兼ねるなら、片倉さんは何でも話せる親友。言葉数は決して多くないが、時には雑談相手、時には聞き役に徹して一二三の感情の起伏を和らげる。五輪代表を争った丸山に連敗が続いていた時期も、「あまり重く返事を返しても、気持ちがふさぐだけ。“次、頑張ればいいじゃん”と言葉を掛けていた」と、常に自然体で接してきた。

 2度目の世界一を獲った18年、再び金メダルを首に掛けてくれた一二三から「東京五輪で金メダルを獲って、一緒に写真を撮ろうな」と声を掛けられた。約束から3年、思い出に残る写真が、また1枚増えた。

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