柔道・渡名喜の銀メダル支えた…園田監督と二人三脚“身長24センチ差の天敵対策”実った

[ 2021年7月25日 05:30 ]

東京五輪2日目 柔道女子48キロ級 ( 2021年7月24日    日本武道館 )

柔道女子48キロ級決勝、表彰台で健闘をたたえ合う渡名喜(左)(撮影・会津 智海)
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 対戦成績は五輪前まで1勝4敗。18、19年世界選手権の決勝でも敗れるなど苦手としてきたビロディドに、渡名喜が準決勝で勝利できたのは、所属のパーク24で園田隆二・女子監督(47)と二人三脚で取り組んできた対策が功を奏したからだ。

 「入社当時(18年4月)はまだひ弱。体も弱かった」。17年の世界選手権で初出場初優勝。世界女王としてパーク24入りしたが、園田氏の目には頼りなく映った。18年2月、7月の初対戦からビロディドには2連敗。身長差24センチで、上から圧を掛けられ足技に屈する繰り返しだった。

 そんな渡名喜に与えた課題が(1)体、特に体幹を強くすること(2)組み手で妥協しないことの2点だ。試合後は練習復帰まで時間を要し、小さなケガを繰り返す面もあった。組み手でも相手に持たせてから自分の攻めに転じていたが、「主体性を持って組み手をすることが大切だった」と意識改革から技術の進歩へとつなげた。

 08年北京五輪後から女子日本代表監督を務めていた園田氏。13年に発覚した暴力的指導問題を受けて辞任し、「柔道界に迷惑を掛けた」と心を入れ替えて指導に当たった。“孝行娘”とともに2大会ぶりの五輪で、失った名誉を回復した。

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2021年7月25日のニュース