嫌う人に会ったことがない みんなが愛した「宏実ちゃん」

[ 2021年7月25日 05:30 ]

東京五輪2日目 重量挙げ女子49キロ級 ( 2021年7月24日    東京国際フォーラム )

6回の試技を終え、万感のも想いを込めて手を挙げる三宅宏実(撮影・北條 貴史)
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 【記者フリートーク】三宅は、確かに揺れていた。

 深刻な腰痛を抱えながら、奇跡の銅メダルを獲得した16年8月のリオ五輪。競技翌日には東京五輪へ意欲を見せていたが、9月に聞かれた。「杉本さん、私、続けてもいいですよね?」と。

 僕は一記者にすぎない。効果的なことを言えるとも思えず、こう答えた。「自分が納得して出した答えに、誰も文句は言わないと思うよ」。体は持つか、心は持つか。悩んだ末に前進すると決めた。

 今年6月。腰や足に痛みを抱え、これまで満足なトレーニングができなかった三宅が、明るく教えてくれた。「今、練習が楽しくて、この5年で一番、できています!」。それは、ささやかな奇跡だったと思う。

 現役最後の舞台は無観客開催。大会前、家族に一人一人の名前を挙げ、「今まで応援してくれた人にパワーをもらうから、大丈夫」と話していたという。その中に、「杉本さん」もあったと聞いた。

 どんな時も周囲への気配りを欠かさず、取材のたびに「いつもありがとうございます」。彼女を嫌う人に会ったことがない。メダルには届かなくても、「完全燃焼」という言葉がうれしかった。

 最後くらい「三宅」と書くのはやめようか。宏実ちゃん、本当におつかれさまでした!(五輪担当・杉本 亮輔)

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