笠井信輔アナ「完膚なきまで叩きのめしちゃいけない。2割は救う」とくダネ仲間、前田忠明さんをしのぶ

[ 2022年12月19日 18:10 ]

笠井信輔アナウンサー
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 フリーの笠井信輔アナウンサー(59)が19日、TBS系「ゴゴスマ~GO GO!smile~」(月~金曜後3・55)にリモート出演。くも膜下出血で亡くなった芸能リポーターの前田忠明さん(81)を悼んだ。

 笠井アナウンサーはフジテレビの朝の情報番組「とくダネ!」などで長く共演。「私も昨日の夜中に連絡があって知ったんですけども、とくダネの仲間ですとか、親しい仲間に連絡しても誰1人知らない状況でして、皆驚いているのが現実です」と突然の訃報に心を痛めた。

 そして「我々、タダアキさんと一度も呼んだことなくて、マエチュウさん、チュウメイさん、チュウさんと呼んでて、チュウメイさんは私が新人アナウンサーの時からからずっとご指導を受けておりました」と感謝。「大変ジェントルマンな方」と人柄をしのび「そもそも大学で演劇を勉強して劇団作ったりしながら唐十郎さんや蜷川幸雄さんと朝まで飲んでるような演劇青年で、そこから女性誌の記者になって芸能レポーターになってという流れの中で、一からチュウメイさんのスタイルを学ばせてもらった」と振り返った。

 笠井アナウンサーは「私もワイドショー、情報番組の世界で生きてきて、ずいぶんと芸能人の方に突撃取材をさせていただきましたけど、チュウメイさんのスタイルは何かスキャンダルがあって批判するにしても“8割は批判していいけど100%完膚なきまでに叩きのめしちゃいけないんだ。2割は救うんだ”と」と前田さんのポリシーを紹介。「例えば覚醒剤で逮捕された芸能人がいたとしてもそのことを批判した後に“でも、この人ってこういう良い面もあるから、これからきっと立ち上がって再起していく”っていうコメントを必ずのように付けていて、今の週刊誌のようにすべてを全否定していくような報道に関しては疑問を持つような意見もお持ちでしたね」と現代の週刊誌の報道に疑問を持っていたことも明かした。

 前田さんから学んだこととして「とにかく芸能事務所、芸能人との向き合い方から始まりまして、突然、取材現場に行って“お気持ちいかがですか?”って聞くのはまったくもって違うんだと。日頃からどれだけ映画を見てる、どれだけ芝居を見てるのか、芸能事務所の方とどう付き合っているのか、“人脈が大事だ”とチュウサンがよくおっしゃっていた」と振り返り「“人脈は誰にも負けない。どのレポーターにも負けない”っておっしゃっていて、特に後年はよそにスクープが出た時、朝の新聞にドーンって出た時にそれじゃ、“前田さん、これ確認取ってください”って前田さんは電話一本で裏を取りますので、その方が亡くなってた、なにガンでとか、すぐ分かってました。日頃からのお付き合い、取材活動が大事なんだって」と前田さんは電話一本で関係各所から情報を聞き出せるほど人脈を作っていたとした。

 その上で「チュウメイさんの亡くなったことが3カ月ぐらい分かってませんでしたよね。それってどうしてかというと、チュウメイさんは自分の裏取りはできないからですよ。だから、誰も知らないまま終わっちゃう。梨本さんも須藤さんもいなければ、我々の仲間、武藤まき子さんもいない。電話一本でいろんな方に連絡を取れる方がほとんど今いない。前田さんが倒れたら確認を取る方がいないんですよね」と前田さんの偉大さを語り、悲しい知らせに肩を落としていた。

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2022年12月19日のニュース