【岩手】大船渡 佐々木 2回完全でスタート!体力温存19球、最速147キロ「楽しく投げられた」

[ 2019年7月17日 05:30 ]

第101回全国高校野球選手権 岩手大会2回戦   大船渡14―0遠野緑峰 ( 2019年7月16日    花巻 )

<大船渡・遠野緑峰>初回、この夏の1球目となる142キロの直球を投げ込む大船渡・佐々木(撮影・木村 揚輔)
Photo By スポニチ

 令和の怪物がパーフェクトな船出だ。第101回全国高校野球選手権(8月6日から16日間、甲子園)の岩手大会は16日、163キロ右腕の大船渡・佐々木朗希投手(3年)が2回戦(対遠野緑峰)に先発。最速147キロで2回2奪三振、打者6人で完全に抑えた。5回コールドながら2番手の大和田健人投手(3年)と無安打継投。打っても先制の2点三塁打を放ち、力強い一歩を踏み出した。

 クールに、それでいて熱く。ラストサマーの船出に投じた19球には、佐々木の思いが詰まっていた。高々と足を上げ、体重を乗せて投げ込む。初回。スタンドは1球目の142キロにどよめき、2死から空振り三振に仕留めたこの日最速の147キロに沸き返った。

 「夏は負けたら終わりなので凄く緊張したけど、初回に点を取れて、楽しく投げることができました」。初回は自らの右中間三塁打などで3点先制。投げて打って、佐々木は確かにラストサマーを楽しんでいた。

 2回も危なげなく3者凡退。2つ目の三振はスライダーを空振りさせた。19球のうちバットに当てられたのは6球だけ。「四球もヒットもなく、それが一番」。163キロを出した春以降、剛球を封印して抑える投球に取り組んできた。その成果を見せたのが、初回2死から空振り三振を奪った147キロだ。それまでの140キロ前後から出力を少しアップさせた1球に「2ストライクから(直球の)緩急をつけられた」と手応えを口にした。

 出力を抑え、ペース配分を考える。国保陽平監督は「2年半かけて伝えてきた」と言った。悩んだ末に「負ければ次はないので先発に起用した」という夏の初戦。佐々木はその教えにパーフェクトな答えで船出した。

 「ここまで野球をやらせてもらい、親に迷惑をかけた。勝つことが恩返しになる」。佐々木は感謝の思いも忘れない。ケガしたときに支えられ、何より食生活で163キロの基礎をつくってもらった。この日もスタンドで見守った母・陽子さんは言う。「高校に入ってからは“おかずの品数を多く、野菜は絶対に入れて”と言われ、その要望に応えてます。今は、ご飯は3合持たせてます」。それだけではない。幼少時から早寝早起きも徹底。今も食後にソファに座るとすぐに眠ってしまうそうで、成長に欠かせない「食と睡眠」のサポートがあればこそ今の佐々木がある。

 19球で2回。甲子園まで9日間で6試合という険しい道のりを、最高の形で滑り出した。「あと5勝。みんなで勝ち上がって楽しめたらいい」。甲子園まで、令和の怪物は熱い思いで投げ抜くつもりだ。 (秋村 誠人)

 ○…スタンドから観戦した佐々木の母・陽子さんは「いつも通りの投球ができて、無事に初戦を突破してくれてうれしい」と喜んだ。大船渡が休日に練習試合を行う際にはいつも足を運んで、息子の頑張りを見届けてきた。公式戦での快投に、「淡々と投げていたし、(2回を完全投球で)守備の時間も短くて。周りの選手にも支えられましたね」と笑みをこぼした。

 ▼阪神和田豊テクニカルアドバイザー(初めて視察)かなり(球速を)抑えていたが、ポテンシャルは高い。あれだけ足を上げてもコントロールできるのは高い技術。変化球も一級品だし、いい投手。いろんなものも察知しながら投げていた。もっと見たかったね。

 ▼阪神葛西稔スカウト 外角に変化球も決まって、フォームのバラつきもなくなってきている。スライダーもカウントを取るのと振らせるのと投げ分けていた。あと3つくらいギアは上げられる。

続きを表示

この記事のフォト

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

2019年7月17日のニュース