【広島】武田コールド発進 “安芸の豪腕”谷岡、4番手で登板も力んでMAX148キロ

[ 2019年7月17日 19:07 ]

第101回全国高校野球選手権 広島大会2回戦   武田9―0神辺 ( 2019年7月17日    鶴岡一人記念球場 )

<武田・神辺>最速148キロをマークした武田の右腕・谷岡楓太(3年)
Photo By スポニチ

 昨秋の県大会8強の武田が夏初戦を9―0の7回コールド勝ちで飾り、初の甲子園へ好スタートを切った。7回裏には最速152キロを誇る“安芸の豪腕”谷岡楓太(3年)が4人目の投手としてマウンドに上がり、148キロをマークする評判に違わぬ剛速球を披露した。

 真夏日となった鶴岡一人記念球場。コールドゲーム濃厚の7回裏“安芸の豪腕”谷岡が満を持してマウンドに上がるとバックネット裏の空気が変わった。

 いったんは無駄足を覚悟した汗だくのスカウト陣が一斉にスピードガンとビデオカメラを向ける。この日の最速は148キロ。今夏初登板の緊張から2死四球でいきなり走者を背負ったが、後続を速球中心の組み立てで3者連続空振り三振に切って取った。
 
 「未完成じゃけど僕らは素材を見に来てる訳じゃからねえ。そういう意味でも楽しみ」と地元広島の白武佳久スカウト部長。中四国を担当するヤクルトの岡林洋一編成部課長も「まだまだこれからの選手。それがまた魅力でもあります」とその将来性を高く評価。炎天下、最後の最後に価値ある23球を目にして球場を引き揚げた。

 収穫大のスカウト陣とは対照的に不満顔だったのは当の谷岡。今夏の目標は学校初の甲子園出場と自己最速を3キロ更新する155キロ。「もっと出せたと思います。普段から150キロは出るようになっていたので」と力んだ結果、148キロ止まりだった夏初戦に悔しさをにじませた。

 練習メニューは完全個別制。選手個々が岡嵜雄介監督、野球専門のプロのトレーナーらと話し合った上で決める。谷岡の場合、走る姿から岡嵜監督が体の硬さを見抜いて「このままではケガをしてしまう」と高校入学後、2カ月は投球練習を禁止。股関節、肩甲骨周りなどの柔軟性を高める運動に筋力強化を組み合わせたメニューを実践させた。最速125キロだった入学当初は股割りの運動をした時、地面に肘をつけることもできなかったというが「頭がついて135キロ、顎がついて140キロ、胸がついたら152キロ」と柔軟性の向上とともに本人が予想もしていなかった大きな成果を手にした。

 文武両道を実践する武田の練習時間は1日わずか50分。練習が終わったら効率的に栄養を補給するためにすぐに食事。その後は2時間の自習時間が控えている。優勝候補の筆頭に挙げられる広陵などの強豪校とは比較にもならないこうした環境に最初は戸惑いもあったが「練習は量ではなく質です。50分でも倒れるほどやってきました」と谷岡は胸を張る。

 トレーニング方法をプロのトレーナーと議論するうちに自然と栄養学も学んだ。谷岡は現在、7種類のサプリメントを摂取。体重は82キロと入学当初とほとんど変わらないが、体脂肪率は30パーセントから17パーセントへ。目に見える体の変化も谷岡の自信の裏付けとなっている。
 
 大会期間中もSNSで動画を遣り取りしながらトレーナーとその時に最適な練習メニューを組み、最速155キロを目指した肉体改造を続けている。次こそは。“安芸の豪腕”の次戦に注目が集まる。   

続きを表示

「第101回(2019年)全国高校野球選手権」特集記事

「稲村亜美」特集記事

2019年7月17日のニュース