【福井】“超高校級左腕”丹生・玉村、無念の準V「まだまだ力不足です」

[ 2019年7月25日 13:22 ]

第101回全国高校野球選手権福井大会 決勝   丹生0―3敦賀気比 ( 2019年7月25日    福井県営球場 )

 高校生活最後の1球は、ストレートにこだわった。3点ビハインドで立つ9回2死二塁のマウンド。1イニングしか残っていない味方の反撃を信じつつ、丹生・玉村昇悟(3年)は渾身のボールを投じた。思いが詰まった140キロに、バットは力負けしてしまう。ボテボテの二ゴロ。その裏の攻撃に勢いをつけるように、左腕は駆け足でベンチへ戻った。

 3点を追う9回裏。1死から玉村が左前に安打を放つ。まだ戦える――。エースがバットで鼓舞したものの、続く田中大稀(3年)が併殺に倒れ、灼熱の二塁ベース付近で、超高校級左腕の夏は終わった。

 「勝ちたかったけど、(敦賀)気比は強かった。けど、紙一重の勝負だったし、どっちが勝ってもおかしくなったと思います」

 全力を出し切った思いが玉村を笑顔にした。春夏通じて初めての甲子園に王手をかけたファイナル。連投になる背番号1は、MAX147キロを誇る自慢のストレートを勝負どころに使った。初回2死二塁のピンチ。相手の4番・木下元秀(3年)に対し、141、142、143キロのストレートで真っ向勝負に出た。3球三振で制した「ドラフト候補対決」。これで勢いに、そして甲子園切符を手にするシナリオに乗れるはずだった。

 舞台が暗転したのは3回。1死から四球を与え、バント安打、二塁手が併殺を焦ってファンブル(記録は安打)し、満塁のピンチを背負う。ここで3番の杉田翔太郎(3年)に左中間へ先制2点適時打を浴び、続く木下の右犠飛で3点目を失った。

 「自分の四球から点を取られて、まだまだ力不足です」

 ただ、チームを初めて決勝の舞台まで導き、福井の夏に鮮烈な記憶を残した玉村の奮闘まで色あせるわけではない。胸にかけた銀メダル。その輝きは、決して金色に負けない。

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