がんと闘った阪神・原口を思い…動いた広島の投打の柱、そしてもう一人

[ 2019年7月25日 09:00 ]

6日、甲子園でのゲーム前に、原口(左)とがっちり握手する大瀬良
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 同じプロ野球選手なら、話したことはなくても他人ではない。1月下旬に公表された「阪神・原口、大腸がん」のニュースに、居ても立ってもいられない赤ヘル選手がいた。原口と同学年の広島・大瀬良大地投手(28)だ。優しすぎると言っても大げさではない人柄の良さは知られたところでもある。「九州出身、同学年」という共通点で親交のある阪神の岩貞、梅野からは、原口を「律義なやつ」と聞かされていた。話したことすらない敵、それでも大病に苦しむ同学年――。遠慮は捨て、連絡を取る手段を考えた。

 「面識もなかったけど、勝手に親近感を持っていました。そんなこともあって、岩貞に連絡先を聞いたんです。“頑張ってね。また真剣勝負をしよう”と連絡を入れました」

 甲子園球場でのリーグ戦では、原口からお礼を兼ねたあいさつを受け「ありがとうね」と伝えられた。「律義なやつだな…と思いましたね」と、人伝えに聞いていたウワサの生真面目さにようやく触れることになった。

 球宴ではチームメートとして戦った。第1戦の先発を終えた大瀬良は、原口の本塁打を一塁のランナーコーチャーとして見届けた。「感動しましたね」。そして、一塁ベンチでは、もう一人の赤ヘルが心を動かされていた。

 鈴木誠也外野手(24)は、原口の3学年下。母校の二松学舎大付と原口の母校が同じ東東京地区という少しばかりの縁があった。「帝京出身ということで、元々知ってはいたんです。病気でつらい思いをされて…。大舞台で打ったのは素直に感動しました」。大瀬良と同じく甲子園球場で再会したときには、抱きしめてエールを送るほどに、いまでは特別な存在だ。

 それまでの関係性も球団も飛び越えて、行動を起こした広島の投打の柱。そんな2人の話を書きながら、もう一人の赤ヘルが脳裏をよぎる。胃がんを経験した背番号38が、若コイと汗を流しながら、昇格のときを今かと待っていることも最後に付け加えておく。(記者コラム・河合 洋介)

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