将棋の“寺子屋”　スターに大興奮　金沢に藤井王将と羽生九段が来るなんて

第72期ALSOK杯王将戦7番勝負第3局第1日 （ 2023年1月28日    金沢市「金沢東急ホテル」 ）

　藤井王将と羽生九段のスーパースター対局は、金沢の将棋キッズをも沸かせている。金沢市諸江町の安養寺にある将棋教室「寺将会」に通う子供たちは「藤井さんと羽生さんが金沢に！」と目を輝かせている。

　寺将会は大学時代に将棋好きとなった住職の松浦優教さん（41）が、将棋の楽しさを広めたい思いと、寺と将棋に“和の調和”を感じたことから2017年に設立。毎週金曜日に教室を開き、小学生以下の子供を中心に20～30人の生徒が足を運んでいる。

　設立当初、生徒は5～10人だったが、活躍する藤井のメディア露出が増えるにつれて増加。松浦さんは「藤井さんには感謝しかないです」と話した。

　そんなヒーローが金沢に来ることが決まった時、生徒たちは「えー！」と驚いたという。松浦さんは「大きな対局は東京や大阪など大都市でやるものと思ってたみたいで、凄く喜んでいました」と語った。松浦さんの息子で生徒でもある卯教くん（10）は「藤井さんに勝ってほしい！」とワクワクした様子だ。

　一方の松浦さんは「世代的に私のヒーローは羽生さんなので…」と羽生を応援。28日の第3局第1日は寺の仕事でリアルタイム観戦できないというが「第1、2局のようにアマチュアではついていけないような超次元の展開になってほしい」と期待。「教室で対局を生徒たちと振り返りながら“やっぱりトップ棋士って凄いね”と語り合いたい」と結果を楽しみにしていた。