【王将戦第3局】藤井聡太王将「非常に難しくて分からないことの多い将棋だった」 羽生九段に完勝で2勝目

[ 2023年1月29日 16:30 ]

<第72期王将戦 第3局第2日>指し手を進める藤井王将
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 将棋の第72期ALSOK杯王将戦7番勝負(スポーツニッポン新聞社ほか主催)第3局は、28、29の両日、石川県金沢市の「金沢東急ホテル」で指され、藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋聖含む5冠=が羽生善治九段(52)に95手で勝利した。史上最年少5冠の若武者と永世7冠の資格を持つレジェンドによる世紀の対決で、藤井が2勝目を挙げた。通算成績は藤井の2勝1敗。これで先手番で22連勝とした。

 序盤から少しずつ有利を広げ、逆転を許さず相手を投了に導く“藤井曲線”が見事に描かれた一局になった。後手番の羽生が選んだ雁木に対し、対抗策として有力な早繰り銀で迎え撃つ藤井。29手目▲2六飛など序盤から羽生のペースを崩し、攻め込む展開に。羽生は「中段玉寄せにくし」の格言通り58手目に△4四王と浮き上がるも、直後▲3七歩。羽生王を上下で挟み込む形で攻める態勢を整え、形勢は藤井寄りに。その後羽生の追撃を冷静に対処し、落ち着いた指し回しで勝利した。

 藤井王将は「(昼食休憩後は)一旦受けに回って指そうと思っていた。どういう構想で指すのかが非常に難しくて、分からないことの多い将棋だった。第4局の前にも何局か対局がある。その辺りも含めて状態を維持して第4局に入っていければ」と語った。

  第4局は2月9、10日に東京都立川市の「SORANO HOTEL」で行われる。

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