【王将戦】羽生善治九段「封じ手の4二王はいい手ではなかったかもしれない」 藤井王将に完敗認める

[ 2023年1月29日 16:26 ]

<第72期王将戦 第3局第2日>指し手を進める羽生九段
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 将棋の第72期ALSOK杯王将戦7番勝負(スポーツニッポン新聞社ほか主催)第3局は、28、29の両日、石川県金沢市の「金沢東急ホテル」で指され、羽生善治九段(52)が藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋聖含む5冠=に敗れた。史上最年少5冠の若武者と永世7冠の資格を持つレジェンドによる世紀の対決の通算成績は1勝2敗となった。

 後手番の羽生が選んだ雁木に対し、対抗策として有力な早繰り銀で迎え撃つ藤井。力戦型からさらに激しくなり、囲いが乱れた羽生の構想力が問われる展開となった。羽生は「中段玉寄せにくし」の格言通り58手目に△4四王と浮き上がるも、直後▲3七歩。羽生王を上下で挟み込む形で攻める態勢を整えた藤井に形勢は傾いていた。64手目△8六歩が反撃ののろしとなるかと見られたが、藤井王将に冷静に対処された。

 羽生九段は雁木を選択したことについて「ちょっとまだ未解決の部分もあるのかなと思って指してみました」と語った。「封じ手の4二王はいい手ではなかったかもしれないですね。あの辺もまとめ方に問題があったのかなと思います」と語った。「ちょっと調べてみないと何が正しかったのか分からない」とした。

 「たぶんその前の局面で何か変化を考えなければいけなかった。お昼休みのところではダメだと思うので、問題はその前だったと思います」と語った。

 第4局は2月9、10日に東京都立川市の「SORANO HOTEL」で行われる。「気持ちを切り替えて、また次に臨みたいと思います」と話した。

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