羽生九段の“緩急”に勝負への執着を見た 藤井王将の得意戦法かわす

[ 2023年1月29日 05:25 ]

第72期ALSOK杯王将戦7番勝負第3局第1日 ( 2023年1月28日    金沢市「金沢東急ホテル」 )

熟考する羽生九段
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 【関口武史・第1日のポイント】前局勝利を収め勢いに乗りたい羽生は、開始早々から多様な可能性を含んだ駒組みを進め、藤井を揺さぶる。羽生が居飛車を明示すると、藤井が方針を固め攻勢の色を強める。そして類型に倣い25手目▲3五歩と主導権を求め開戦。途中▲2六飛が藤井の工夫で控室の検討も盛り上がる。

 対して羽生が30手目△4五歩と強気に応戦し流れが加速する。だが直後に△3五銀~△6四歩~△7四歩(A図)と減速した手順が味わい深い。藤井の得意戦法をかわし「大局観」が問われる、茫洋(ぼうよう)とした将棋に誘導した戦略に羽生の「勝負への執着」を感じる。潜在的に△7五歩から先手の桂頭に狙いを定め、藤井陣に圧力をかける。盤面全体を使った自在な指し回しが印象深い初日だった。 (スポニチ本紙観戦記者)


 ≪記録係・福田三段「オーラが違う」≫記録係の福田晴紀三段(22)は王将戦には第69期から4期連続の登場。ファン大注目の対局を直近で“観戦”しており「これまでより報道陣のカメラは数倍多いし、両対局者がまとっているオーラがこれまでとは違う」と驚く。他のタイトル戦でも記録係を担当しているが、羽生の棋譜を取るのは初めて。「気迫が違う。どんな手を指してもいい手に見えてしまうところが凄い」と魅了されていた。

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