マー君 身重のまい夫人も球場で応援、最高の誕生日プレゼントに「良かった」

[ 2019年3月29日 08:16 ]

開幕戦で白星を飾ったヤンキースの田中将大(AP)
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 ヤンキース・田中将大投手(30)が28日(日本時間29日)、オリオールズとの開幕戦に先発し、5回2/3を6安打2失点(自責点1)で日米通じて自身5度目の開幕投手で初めて勝利を挙げた。メジャー4度目の開幕投手は、野茂英雄の3度を抜いて日本投手単独最多。メジャーでは過去3戦で0勝2敗、防御率9・49だった鬼門を克服し、米6年目は最高のスタートを切った。

 田中は最大の勝因を「初回の味方の援護が大きかった。それに尽きる」と切り出した。言葉に偽りはなく、その直後の2回に早くもギアを上げた。5番ルイスから圧巻の3者連続三振。試合を巧みに読み切る嗅覚があるからこそ、3点先制の流れを確実なものとし、試合を作る。5点リードの6回2死、適時二塁打で1点を返されて降板となったが、役目は十二分に果たした。

 「確実にストライクを取れるボールがなかった。窮屈さ、難しさを感じて投げていた」。パフォーマンスには決して納得しなかったが、大事な“初日”を挙げた。「一つ成長した姿を見せられたとは思う。これまで勝ってなかったですから。いろんなことを糧としてやれてきたからこそだと思います」と開幕戦初勝利を喜んだ。

 鬼門だった。楽天時代唯一の開幕投手は、12年ロッテ戦で6回5失点で敗れた。メジャーでの3度は0勝2敗、防御率9・49。「大舞台に強い」と、誰もが口をそろえる。その証拠にポストシーズンでは通算5戦で3勝2敗、防御率1・50。「自分ではそう思っていない。開幕投手として結果を残せていないから」。自らはそう胸張ることを許されない、欠けた一つのピースだった。

 開幕戦独特の緊張感を、どうコントロールするか。緊張を、正面から受け入れることを決めた。「(開幕は)誰だって緊張する。僕だけじゃないし、みんな。それは受け入れて、そこからどうするか。緊張している自分に目を背けてはいけない」。緊張を消そうとあらがうことはせずに、レギュラーシーズン中と同じ調整、ルーティンを貫き通した。

 開幕戦でレイズに2回2/3を7失点KOと炎上発進だった17年シーズンの経験が大きかったという。本命だったセベリーノの負傷離脱で回ってきた、その年以来の大役。「ケガで、というのはもちろんあるが、こうしてまた開幕のマウンドに上がれたことは誇りに思いたい」と冷静に受け止め、結果で応えた。

 気温9度と肌寒い中、6月に第2子を出産予定で身重のまい夫人も球場に駆けつけた。日本時間のこの日29日は、35歳の誕生日。最高のバースデープレゼントとなり、田中も「良かったと思います」と表情を崩した。また一つ、大舞台での強さを増した。最高の大舞台であるワールドシリーズ目指し、一歩目から力強く勢い付いた。(後藤 茂樹)

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