【独占手記】ロッテ藤原の“野望” 18歳新人30年ぶり開幕1軍も「目標はもっと大きい」

[ 2019年3月29日 09:30 ]

<ロッテ練習>真っ直ぐに前を見据える藤原(撮影・白鳥 佳樹)
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 ロッテのドラフト1位・藤原恭大外野手(18=大阪桐蔭)がスポニチ本紙に独占手記を寄せた。高卒新人では球団30年ぶりの開幕1軍だが、それだけでは満足しない。29日の開幕・楽天戦では「1番・中堅」でスタメン出場する可能性が浮上。1番抜てきなら、高卒新人ではプロ野球史上2人目となる。

 緊張感は少しずつ、出てきました。開幕戦のイメージだけでいえば、もし、打席に立つことができれば、1打席目は体が動かないんじゃないかと思います。ただ、打てても打てなくても凄い経験をさせてもらえるのは想像できる。自分自身の今後につながる機会は大事にしたいです。

 開幕1軍に選んでいただいたのですが、自分の中では満足は全然、していません。気持ちは控えめに「よし」くらいです。こういうことを言えばビッグマウスとか言われてしまうかもしれないんですが、凄いと胸を張れることはできたとは思っていないんです。
 むしろ、できないことだらけでした。守備は際どい打球を捕れたことはありましたが、うまくいったというより何とかできた。走塁に至っては全くです。打撃は2割ちょっとと、力がなく、結果がついてこない。これからだと思っています。

 打撃は日々、少しずつ、変えていますが、土台とするところは変えていません。いじりたくないんです。土台とはフルスイングできるフォームですね。

 そのために一番大事なものは「構え」。調子がいいと構えた瞬間、打てると感じます。それに近づくフォームをつくりたいんです。足を上げたり、下げたり、上半身をいじるのは小さなこと。起床から、プレーボールに体を合わせることが大切だと思います。

 23日の巨人戦は菅野さんという凄い投手と対戦できる機会なのに初ナイターで食事、睡眠の時間が変わり、コンディションを試合に全力で持っていけませんでした。朝はさいたま市の寮で午前7時に食事したんですが、出発が昼だったのでまた11時半まで寝ました。それが体のだるさになった。睡眠は2時間に抑え、1時間でも体を動かしておけばよかった。少しでも状態が悪ければプロのボールは打てない。少しのぶれもなくすために失敗したことはしっかり、修正したいです。

 技術面ではバットの長さも変えてみました。大阪桐蔭の先輩・平田さん(中日)のモデルで最初は85センチと84センチの2種類使い分けたのですが、中間の84・5も作りました。今後、疲れがたまり、バットを振れない時もあると思う。85センチと84~84・5センチの3本を使い分けたいと考えます。

 いまは本当に野球のことばかり、考えています。休日も遊びに行きたいとか、全く思わない。それは今後、変わるかもしれませんけど(笑い)。今は人が休んでいる時間は、野球につながることをやりたいと思います。

 プロになった今のモチベーションはもっと先の自分のために…です。全てはその過程。プロ1年目で開幕1軍に選ばれたことは本当に光栄ですけど、自分自身に課した目標はもっと大きい。具体的にはまだ、言えないですが、自分の中で秘めたものはあります。

 本当に自分には野球しかないんです。それがなくなってしまえば、なにも残らない。だから、やるしかないという気持ちですね。(千葉ロッテマリーンズ外野手)

 ≪開幕戦先発出場なら54年ぶり3人目≫藤原(ロ)が球団高卒新人では89年前田幸長(投手)以来30年ぶりに開幕1軍入り。開幕戦で先発出場すれば、球団高卒新人では55年榎本喜八(5番・一塁)、65年山崎裕之(7番・遊撃)に次ぎ54年ぶり3人目となる。2リーグ制後のプロ野球で高卒新人野手の開幕スタメンはこれまで13人。1番を打ったのは66年近鉄の飯田幸夫(遊撃、横浜高出)だけ。

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