坂本龍一 あの映画音楽制作での挫折を告白「治療の影響で…自分ならこれができるということができなくて」

[ 2023年2月13日 13:50 ]

坂本龍一
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 音楽家・坂本龍一(71)が12日放送のテレビ朝日系バラエティー番組「関ジャム 完全燃SHOW」で、清塚信也らの質問に、1万5000字以上に及ぶ文章で回答した。

 これまでの音楽人生での苦しかった時を問われると、「作業的に苦しいのは映画音楽をやっている時です。それは苦しいです」とし、レオナルド・ディカプリオ主演映画「レヴェナント:蘇えりし者」(16年公開)での挫折を明かした。

 「最初のがんになって治りかけの頃に作業が始まって、体力もなく、頭も治療の影響でボケていたと思うんですが、“自分ならこれができる”ということがなかなか出来なくて。どんどん作業が遅れていって、やらなくてはいけないことが溜まっていって、手に負えなくなってしまった」という。「これは初めての、とても苦しく辛い経験でした。強い挫折を感じました。自分の実力を100%発揮することができなかった。今も悔しいです。それは悔しい苦しい体験でした」と振り返った。

 坂本は2014年に中咽頭がんと診断され、寛解するも、21年1月に直腸がんの治療を受けている事を発表。昨年6月には、自身が「ステージ4」で、両肺に転移したがんの摘出手術を前年10、12月に受けたことを文芸誌で明かしている。この日は、番組ゲストで登場したキーボードやピアノを弾く同業ミュージシャンの質問に、丁寧に文書で応じた。

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2023年2月13日のニュース