「どうする家康」寿桂尼様は?氏真の孤独にネット同情も「嫌いになれない」竹千代からの「父上」絶妙対比

[ 2023年2月13日 05:30 ]

大河ドラマ「どうする家康」第6話。 人質交換に応じた今川氏真(溝端淳平)は…(C)NHK
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 嵐の松本潤(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「どうする家康」(日曜後8・00)は12日、第6話が放送された。

 <※以下、ネタバレ有>

 「リーガル・ハイ」「コンフィデンスマンJP」シリーズなどのヒット作を生み続ける古沢良太氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ62作目。弱小国・三河の主は、いかにして戦国の世を生き抜き、天下統一を成し遂げたのか。江戸幕府初代将軍を単独主役にした大河は1983年「徳川家康」以来、実に40年ぶり。令和版にアップデートした新たな家康像を描く。古沢氏は大河脚本初挑戦。松本は大河初主演となる。

 第6話は「続・瀬名奪還作戦」。今川氏真(溝端淳平)は松平元康(松本潤)に「降伏しなければ瀬名(有村架純)たちを皆殺しにする」と通達。本多正信(松山ケンイチ)は「今川家重臣を生け捕りにし、瀬名たちと人質交換する」という更なる秘策を提案。実現困難とも言える大胆な策だが、元康はすべてを託す。正信の命を受けた服部半蔵(山田孝之)は鵜殿長照(野間口徹)が守る難攻不落の上ノ郷城に忍び込み、やがて火の手が上がる…という展開。

 大鼠(千葉哲也)の娘・女大鼠(松本まりか)も参戦。半蔵たちは長照の息子2人、鵜殿氏長(寄川歌太)と鵜殿氏次(石田星空)を生け捕りにした。

 足の古傷が痛むという正信に代わり、石川数正(松重豊)が単身、今川本陣へ。氏真との談判に臨んだ。

 「忠義の者のご子息を見殺しにしたとあれば、駿府様の御名にもお傷が」。数正の進言に耳を貸さず、氏真は怒り狂う。瀬名の母・巴(真矢ミキ)は夫・関口氏純(渡部篤郎)と今川に残り、責めを負うと申し出。氏純も「我ら夫婦を御成敗なされば、御屋形様の面目も保てましょう。そして、2人と3人の取引ならば、悪くもないはず。よって何卒、娘と孫だけはお助けいただき、どうか松平との取引に応じてくださりますよう、お願い申し上げまする」「御屋形様、どうか前途有為なる鵜殿の兄弟をお救いくださいませ」と懇願した。

 亀姫をおんぶした瀬名と竹千代を抱えた数正、鵜殿兄弟が両岸から川を歩いて渡り、無事に人質交換。元康は約2年ぶりに瀬名との再会を果たし、涙した。

 氏真が家臣に銃撃の合図をしようとした時、竹千代が元康に「父上、父上!」。氏真は対岸の元康とにらみ合い、引き揚げた。

 「太守様なら、(今川)義元公ならば、必ずやそうなさいましょうぞ」(巴)「我らとて、今川家が衰えていくことなど望んでおりませぬ。どうかお家を、立て直されませ」(氏純)と交渉に応じた氏真は城に戻り「父上…」。一人、何を思うのか。

 これまでヒール役だったが、SNS上には「溝端淳平の演技が良すぎて、氏真が嫌いになれない」「氏真、もう蹴鞠しようぜ」「最後の氏真くんの表情が心配すぎて→『#氏真を救いたい』で応援したくなった」などと同情の声も。

 「竹千代の『父上!』と叫ぶ歓喜の声を聞いて攻撃の合図を上げられなかった氏真。そうだよな。疑心暗鬼で慣れぬ戦場の中、今一番『どうすればよいのですか?父上!』と叫びたいのは氏真なんだよな」「瀬名が川を渡る途中、氏真の手下は銃を構えてた。氏真の合図で撃ち殺す算段だっただろう。でも、しなかった。できなかった。『父上!』と笑う竹千代の無邪気さと、憎しみの底にある元康への愛情。父を殺され、大事な人を失うつらさを知っている。人間を忘れてない氏真は嫌いになれない」。竹千代と氏真の「父上」がキーワードになる展開に唸らされた。

 今川氏真は2017年の大河「おんな城主 直虎」にも登場し、歌舞伎俳優の尾上松也が演じた。氏真を支えた祖母・寿桂尼(浅丘ルリ子)は、今作には登場していない。「寿桂尼様がいないから氏真の孤独がさらに増してるな」「溝端氏真様に足りないのは、最恐おばば様と最愛の奥方様(早川殿)なんじゃないですかねぇ…(『直虎』の尾上松也ぼったまを思い出しながら)」などの声も上がった。どうする氏真――。

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2023年2月13日のニュース