桐生第一 甲子園に弾み12年ぶり頂点!星野、勝ち越し満弾「最高でした」

[ 2020年8月11日 05:31 ]

群馬大会・決勝   桐生第一6―5高崎健康福祉大高崎 ( 2020年8月10日    上毛新聞敷島 )

群馬大会決勝<桐生第一・健大高崎>優勝し歓喜の輪を作る桐生第一ナイン(撮影・久冨木 修)
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 決勝が行われ、桐生第一が6―5で高崎健康福祉大高崎を下し、県独自大会を制した。2―2の6回2死、7番・星野綜汰捕手(3年)が、大会屈指の左腕・下(しも)慎之介投手(3年)から勝ち越しの満塁本塁打を放った。桐生第一が夏の県大会を制するのは12年ぶり。両校ともに、16日に甲子園で行われる交流試合に出場する。

 一塁を回って星野は確信した。「スタンドに入ったのが分かった。最高でした」。仲間の歓声を浴び、拳を突き上げる身長1メートル61の体は誰より大きく、輝いて見えた。同点の6回2死満塁。プロ注目の左腕・下の初球スライダーを捉えた打球は左越えのグランドスラムとなった。

 公式戦初本塁打だった。2回には先制の2点二塁打も放ち、2安打6打点の活躍だ。中学時代は内野手。高校で体格差の影響が少ない捕手に転じた。「最初は下(控え)のチームで試合も出られなかった」。ようやく背番号をもらったのが昨夏。そして高校最後の、特別な夏に大仕事を成し遂げた。

 9回は相手の猛反撃を受け、1点差に迫られた。不運な当たりもあって2死一、二塁と長打を浴びれば逆転の場面を乗り切ると、ベンチから全選手が飛び出し、グラウンドで歓喜の固まりになった。

 「密」の状況は好ましくないが、学校関係者も大会関係者も止めなかった。新型コロナウイルスの影響で多くの我慢を強いられたナインだ。今泉壮介監督は「今年はいろいろあった中で優勝できたことはうれしい。本当に星野がよく打ってくれた」と選手を称えた。

 桐生第一が夏の県大会を制するのは08年以来、12年ぶり。秋の県大会も制し、秋季関東大会は4強。センバツ出場も決めていた。99年夏には正田樹(日本ハムなど)を擁し、日本一にも輝いた強豪が完全復活を遂げた。

 16日には、この日開幕した甲子園交流試合に臨む。相手は全国No・1右腕の呼び声高い中森俊介投手(3年)擁する明石商(兵庫)だ。「こういう大会を用意してくださった関係者の方々への感謝の気持ちを持って戦いたい」と星野。今泉監督は「3年生には最後の試合になる。悔いのないプレーをしてほしい」と、たくましく成長したナインを見つめた。(君島 圭介)

 ≪広瀬主将、仲間に感謝≫桐生第一の主将・広瀬智也内野手(3年)は再び一丸となったチームに感謝した。コロナ禍で野球部も活動自粛となり、センバツに続き夏の甲子園も中止。練習再開の日、主将は「これはやばい」と感じた。「技術、体力は落ちてなくても気持ちが切れていた」。話し合いの場を設けて切り替え、夏も頂点に立ち「たくさんの方に支えられたおかげ」と笑みを浮かべた。

 ▽桐生第一 1901年、桐生裁縫専門女学館として創立。68年に高校男子部が創設され、89年から現校名。99年夏の甲子園ではエース正田樹、2番手に一場靖弘と後のドラフト1位指名投手2人を擁し県勢初優勝。OBに松井雅人(オリックス)、藤岡貴裕(巨人)ら。校長は味戸克之氏。

 ≪健大高崎・下、号泣「あの4点が…」≫高崎健康福祉大高崎のエース左腕・下は6回8安打6失点と崩れ、試合後「粘りきれなかった」と号泣した。6回1死満塁ではフルカウントから5球連続ファウルで粘られたが、最後は空振り三振。だが、次打者の星野に満塁本塁打を浴び「あの4点が悔しい」と声を詰まらせた。打線は9回に1点差まで詰め寄る攻勢を見せ、青柳博文監督は「最後まで執念を持ってやってくれた」とねぎらった。

 

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