藤井竜王に挑戦、広瀬八段が昨年度の升田幸三賞「△3三金型早繰り銀」 第2局が京都・仁和寺で始まる

[ 2022年10月21日 13:08 ]

京都・仁和寺で始まった、藤井聡太竜王(左)に広瀬章人八段が挑む竜王戦第2局(日本将棋連盟提供)
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 藤井聡太竜王(20)=王将、王位、叡王、棋聖含めて5冠=が21日、京都・仁和寺で第35期竜王戦7番勝負第2局に臨み、挑戦者・広瀬章人八段(35)との対局1日目が午前9時、藤井の先手で始まった。初手から飛先の歩を突き合った5手目、藤井が角道を開け、角換わりを明示。そして10手目、広瀬が用意の作戦へと踏み出した。

 新手や新構想などに贈られる升田幸三賞。その昨年度の受賞手順「△3三金型早繰り銀」。第1局を制し、第2局も勝利なら4期ぶりの復位にしてタイトル獲得へ前進できる。まだ採用例も少ない新戦法へ、角を一つ上がって藤井に獲らせ、藤井馬を獲り返すため今度は広瀬が異形ではあるが金を上がった。

 お互い名人戦A級順位戦に所属するが所属が東西に分かれることもあり、今回の7番勝負が今年初対局。昨年は3局指し、藤井の全勝だった。

 いずれも藤井の先手で戦型は相掛かり。対局場検分と前夜祭があった20日、広瀬は自身のブログに「歴史ある場所ということでその舞台にふさわしい将棋が指せるように頑張りたい」と意気込みを書き込んだ。先手番を獲るだけではシリーズ制覇へ近づけない。いかにテニスでいうブレイク、後手番勝利をつかめるかがタイトル獲得への近道といえる。広瀬の構想が第2局の見所になった。

 44手進んで午前12時半、昼食休憩に入った。2日制8時間のうち藤井が2時間14分、広瀬が48分消費した。メニューは藤井が精進御膳、広瀬は御室桜御膳。

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2022年10月21日のニュース