仲本工事さん 両腕で力こぶ「ハイ、ポーズ」 高校で打ち込んだ器械体操仕込みのコントが代名詞

[ 2022年10月21日 05:12 ]

仲本工事さん死去から一夜

「ザ・ドリフターズ」の仲本工事さん
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 仲本さんと言えば中学、高校で打ち込んだ器械体操仕込みのコントが代名詞だった。最高視聴率50・5%(1973年)を記録したテレビ黄金期の怪物番組「8時だョ!全員集合」(TBS)では体操コーナーを仕切り、バック転などを披露。技を決めた後に両腕で力こぶを作るなどする「ハイ、ポーズ」はドリフのほかのメンバーやゲストもまねるようになった。ゲストらとの勝負はギリギリ負けるのが定番で、一流の引き立て役でもあった。「ハイ、ポーズ」は米ラスベガスで見た半裸のマッチョマンのショーがヒントになったという。

 同じく最高視聴率40・4%を叩き出した77~98年の「ドリフ大爆笑」(フジテレビ)でも「雷様」「ばか兄弟」といった人気キャラクターでお茶の間を爆笑に包んだ。「雷様」は仲本さん、いかりや長介さん、高木ブーがそれぞれ赤、黒、緑の雷様に扮し、ドリフを代表するコントとして今もなお国民的人気を誇っている。「ばか兄弟」はいかりやさんと兄弟の設定でボケにボケを重ねる掛け合いでウケたが、不快に思う視聴者もいて途中から放送されなくなった。

 「全員集合」放送開始9カ月後の70年7月には、加藤が交通事故を起こし入院。いかりやさんから代役に指名され、見事にこなした。ドリフではサポート役に徹し「5番目の男」を自任していた仲本さん。残るメンバーが加藤、高木の3人になっても「僕が一番元気だからまだまだ頑張らなきゃな」と活躍を誓っていただけに、突然の別れに周囲も深い悲しみに暮れている。

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