おぼん・こぼん 継承したい“品のある芸” 仲本工事さん死去 悲しみの声止まず

[ 2022年10月21日 05:11 ]

仲本工事さんと純歌の披露宴で並ぶ(左から)仲本工事さん、こぼん、おぼん、純歌(おぼんツイッターから)
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 横浜市内で乗用車にはねられる事故に遭ったザ・ドリフターズの仲本工事(なかもと・こうじ、本名仲本興喜=なかもと・こうき)さん(享年81)が急性硬膜下血腫のため死去して一夜明けた20日、仲本さんと親交のあった芸人仲間らからは突然の別れを惜しむ声が相次いだ。

 仲本さんとの突然の別れに、芸能界は悲しみに暮れた。平成に入っても新宿コマ劇場を盛り上げるなど苦楽を共にし、プライベートでもゴルフなどで親交があったお笑いコンビ「おぼん・こぼん」のおぼん(73)は、本紙の取材に「僕らもベテランだけど、ドリフは大スターでした」と語った。

 同劇場では小野ヤスシさん(享年72)や加藤茶(79)、そして仲本さんらと楽屋が同じだったといい、「とても可愛がってもらいました」と振り返る。人柄は「いつもニコニコして、どっしりと構えている人」と明かすが、1度だけ怒らせてしまったという。ステージ上で加藤が仲本さんの頭をコント用の金属缶で叩く場面があり、おぼんはこっそりすり替えた。「ちょっとした“いたずら”のつもりで、いつもより少し硬めのものを準備したんです。出番終わった後には“勘弁してくれ”って本気で怒られた。それが最初で最後のお叱りでしたね」と懐かしんだ。

 お笑いが好きで、芸や人に対して真面目だった仲本さん。おぼんは「どこか品のある芸風。その芸を僕らも継承していかないといけない」と話した。

 20年来の麻雀仲間だった司会者の大木凡人(77)も、本紙に「非常に残念」と話す。仲本さんから深夜に「麻雀で1人足りないから来てほしい」と電話で頼まれ、明け方まで打っていた日々を思い出す。仲本さんは下戸で酒を飲まなかったが、「麻雀はいつも私が負けてましたね。強かった」と語った。

 交流のあったアントニオ小猪木(51)も、仲本さんへの思いを明かす。15年ほど前から親交を深めたといい、今年7月の仲本さんの誕生日会にも参加。「最後に会ったのは先月30日。唐突なお別れに言葉がない。アントニオ猪木さんに続いて、ご縁がある方が亡くなってしまった」と肩を落とした。

 ▼桂文枝 お笑いの世界でも東と西と違うので数回しかご一緒の機会がありませんでした。でも同じお笑いの世界の方がこんな形で鬼籍に入られるなんて残念です。

 ▼中尾ミエ 同じ時代に芸能界を共に過ごさせていただいた一人として、切なる思いで回復されることを願っていたのですが、無念でしかありません。

 ▼山田裕貴(ドラマ「志村けんとドリフの大爆笑物語」主演)ドラマでドリフターズさんを演じさせていただき、笑うことの大切さ、自分らしさで楽しむということ、本気で挑むこと。言葉に並べきれないたくさんの感情や学びを頂きました。

 ▼ももいろクローバーZ(番組で共演)毎月番組でお会いしていて、いつも優しい笑顔と声で場を包み込んでくださいました。お仕事をご一緒できたこと、近くでたくさん学ばせていただけたこと、本当に感謝しています。

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