前プロ野球コミッショナーの熊崎勝彦氏死去、80歳 NPB関係者が追悼の意

[ 2022年5月27日 19:00 ]

熊崎勝彦氏
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 プロ野球前コミッショナーで弁護士の熊崎勝彦氏が5月13日、心不全のため亡くなった。80歳だった。岐阜県出身。検察官時代は東京地検特捜部でリクルート事件などの捜査も担当した。

 14年1月1日付でコミッショナーに就任。翌年に球界を揺るがした野球賭博問題が発覚すると、粘り強い調査の末、関与した計4選手や所属球団へ処分を行い、再発防止策の制定に尽力した。また野球の五輪種目復活などプロ・アマ一体となった球界発展にも貢献した。17年11月、任期満了で退任した。

 統一球問題から一緒に事後処理に当たってきた日本野球機構(NPB)の井原敦事務局長は「プロ野球全体の危機に“火中の栗を拾う”ためコミッショナーに就任し、陣頭指揮を取って頂いた。普段から豪放磊落(らいらく)な人柄でしたが、仕事に対しては1つ1つ事実を積み上げて確認していく非常に緻密で繊細な方でした。野球に対する愛情も深く強かった。プレミア12の時は東京ドーム(貴賓席から)ずっと大声で応援なさっていた姿が浮かびます」と故人の思い出を明かした。

 ▼斉藤惇コミッショナー 選手の野球賭博関与など幾多の事案について、法曹界でのご経験を存分に発揮して解決にあたっていただきました。また日本野球協議会の設立などプロとアマ一体となった野球界の発展も常に考えておられました。その野球への情熱をご遺志としてしっかりと受け止めたいと思います。
 

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2022年5月27日のニュース