データで見る阪神好調の要因 40戦中25回がQS 安定感抜群の先発陣が打線や救援陣に好循環呼ぶ

[ 2021年5月18日 05:30 ]

セ・リーグ6球団の先発投手成績
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 40試合を終えて27勝11敗2分けでセ・リーグ首位を走る阪神。その好調の要因を数字から探ってみる。

 チーム成績でリーグ1位が多いのは打撃だが、白星量産の一番の要因は投手、それも先発陣にある。平均投球回6.12、防御率2.76、21勝(8敗)はリーグトップ。クオリティースタート(6回以上、自責点3以下)は25度を数え、5回未満で降板はわずか4試合。長いイニングを抑えるからこそ、打線の援護を待てるのだ。

 先発陣が長く投げれば、救援陣の登板機会は減る。それがリーグ3位の29ホールドに表れている。それでも主に8回を任される岩崎の16ホールドポイント、守護神スアレスの12セーブはともにリーグ最多で、勝ちパターンが確立。6回終了時に優勢の試合は24勝1敗1分けで、4月4日の中日戦から20連勝中だ。連戦の続く夏場に向けて、救援陣を酷使していないことは大きなプラス材料だ。

 攻撃面ではリーグ1位の33盗塁に矢野監督が掲げる超積極的な走塁が浸透してきたことを感じさせる。ただ、昨季は40試合時点で35盗塁だったが、シーズン120試合では80盗塁とペースが落ちた。最後まで走り切れるかにも注目したい。

 不安材料を挙げるなら、両リーグ最多28失策の守備陣か。失策数は18年からリーグ最多が続いており、チームの課題だ。勝っている時期は目立たないものの、敗因に直結すると士気も下がる。チームの状態が良い時にこそ修正を試みたい。(記録担当・石丸 泰士)

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