大谷 9回逆転V弾 キングタイ12号 連敗4で止め最下位脱出

[ 2021年5月18日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス6ー5レッドソックス ( 2021年5月16日    ボストン )

<レッドソックス・エンゼルス>9回、逆転2ランを放った大谷(AP)
Photo By AP

 土壇場で、チームを救う一撃だ。エンゼルスの大谷翔平投手(26)が16日(日本時間17日)、敵地フェンウェイ・パークでのレッドソックス戦で、今季初めて「3番・DH」で出場。1点を追う9回2死、両リーグトップに並ぶ12号逆転2ランを放った。9回以降の決勝本塁打はメジャー4年目で自身初。大谷の劇的なアーチでチームは連敗を4で止め、最下位を脱出した。

 敵地ボストンの熱狂的なファンが、静まりかえった。1点を追う9回2死一塁。大谷が守護神バーンズの97マイル(約156キロ)直球を思い切り振り抜いた。

 「(ファウルに)切れないでほしいな、残ってほしいなと思って見ていた」。本塁から92メートルの位置にある名物の右翼ポール「ペスキー・ポール」を巻いてスタンドイン。ベースを回りながら手を叩き、吠えた。ヤンキースの主砲ジャッジらに並び、メジャートップとなる起死回生の12号逆転2ランだ。

 「真芯のスピンの利いたような打球ではなかった。ちょっとタイミング早めに、(バットの)返しが早かったので、フック気味の打球かなと思う」

 19年9月に手術した左膝の状態が良好で、下半身で粘ってフェアゾーンに飛ばすことができる。メジャー4年間のアーチで最も遅い打球速度96・6マイル(約155キロ)で、ポールを巻く軌道を描いた。

 試合前まで大谷が今季本塁打を記録した試合は3勝8敗。今月2度目の5連敗目前から逆転し、最下位脱出に貢献した。日本選手の9回以降の逆転本塁打はイチロー以来2人目。米通算59本目のアーチだが、「メジャーで一番重要な場面で打った本塁打か」との問いに「そうだと思いますね」と胸を張った。

 トラウトを2番に置き、今季初めて3番で起用したジョー・マドン監督は「ベンチは大騒ぎだったし、爆発的だった。素晴らしかった」と絶賛。今季初の救援失敗となったバーンズも「これまでで最も身体的な才能に恵まれた選手。特別な選手だ」と白旗を揚げた。

 日本時間17日は父・徹さんの59歳誕生日。大谷は日本ハム時代の16年にも本塁打を放った。少年時代に監督、コーチとして野球を教わった徹さんに感謝の一発。ただ、本塁打王を争う現状には「まだ10本ちょっと。打撃の調子も凄く絶好調という感じではない」と、どこまでも冷静だ。

 14日には左翼フェンス「グリーンモンスター」越えの11号ソロ。豪打旋風は、ベーブ・ルースがデビューした伝説の地をも吹き抜けた。「微調整を繰り返しながら、もっともっと上げていけるように頑張りたい」。その勢いは、なお加速する気配すらある。(杉浦大介通信員)

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「稲葉篤紀」特集記事

2021年5月18日のニュース