阪神・西純 朗希&奥川から刺激「次は自分の番」、19日プロ初登板初先発

[ 2021年5月18日 05:30 ]

ショートダッシュをする西純(撮影・坂田 高浩)
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 阪神の西純矢投手(19)が19日のヤクルト戦でプロ初登板初先発することが決まり、17日に甲子園室内での1軍投手練習に合流した。創志学園時代は同僚の及川(横浜)、ロッテ・佐々木朗(大船渡)、ヤクルト・奥川(星稜)とともに「高校BIG4」と呼ばれた右腕。先にデビューしたライバルに負けじと、思い出の甲子園で快投を見せる。

 ついにその日がやって来た。創志学園時代に甲子園を沸かせ、19年ドラフトで奥川の外れ1位で阪神入団。その奥川は昨年、ひと足早く1軍デビューし、今年は初勝利も挙げた。同じく「高校BIG4」と呼ばれた佐々木朗も16日の西武戦でプロ初登板。負けず嫌いの右腕は、ライバル心を隠さなかった。

 「テレビで見てすごく刺激になっている。次は自分の番だという気持ちが強いです」

 初登板こそ先を越されたが、2人を追い抜くチャンスはある。ともにデビュー戦での勝利はならなかった。「打線がいいチームですし、特に青木さん、村上さんの左打者には注意して投げなければと思っています」。是が非でも、ヤクルト相手に白星をつかみたい。

 「初めての1軍での登板なので、緊張はすると思いますが、その中でしっかり自分の投球ができるように頑張ります」

 プロ初先発を2日後に控え、高ぶる気持ちを抑えながら決意を口にした。甲子園室内での投手指名練習に初合流。遠戚にあたり、春季キャンプでもかわいがってもらった西勇らと汗を流した。この日も「初登板が巡ってきて良かったな」と祝福してくれたエースは、自身の前日に登板。最高のお手本として「ツバメ狩り」のイメージを膨らませる構えだ。

 「先発としてゲームをつくることは意識しています。昨年は5回までに交代することが多かったのですが、今年は6、7回と投げることができている」

 今春は1軍キャンプに抜てきされ、オープン戦にも登板。層の厚い投手陣の中で開幕ローテ争いからは脱落したが、ウエスタン・リーグでは6試合の先発で2勝1敗、防御率3・44と結果を残した。直近の9日ソフトバンク戦でも7回を2失点に封じ、待望の1軍切符をゲット。矢野監督は若者らしい思い切った投球を期待した。

 「ゼロに抑えてくれるとか、全然思っていない。今の自分の力がどれくらいあるのか、ファームでやってきたことを出してくれたら十分。緊張して当たり前。でも、全てを受け入れて、どれだけ打者に向かっていけるか。そういうところは見せてほしい」

 虎の未来を担う右の本格派。生涯忘れないであろう最初の一歩を刻む。(山添 晴治)

 《いきなり白星なるか》阪神の投手で初登板初先発勝利を挙げたのは、18年4月11日広島戦の高橋遥人が最後。高橋は新人で、新人に限らなければ12年9月9日中日戦に高卒2年目で勝った岩本輝以来になる。

 ▼阪神・金村投手コーチ ガンケルを1度飛ばしているという中で巡ってきたチャンス。そこで純矢というのは監督の期待の表れだと思うので、意気に感じてほしい。チーム状態もいいので「長いイニングというよりは1人でも多くアウトを取るように飛ばしていけ」という話をさせてもらった。

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