甲子園対談から5年…大阪エヴェッサ・橋本と阪神・北條の現在地

[ 2021年5月18日 13:44 ]

5年前の対談企画で再会した大阪エヴェッサ・橋本(左)と阪神・北條
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 息子がミニバスケットチームに加入したこともあり最近はプロバスケット「Bリーグ」の試合を見る機会が格段に増えた。昨年10月には自宅からのアクセスも良い舞洲アリーナを本拠地にする大阪エヴェッサの試合を生観戦。スピーディーな試合展開、音響を生かした派手な演出、ハーフタイムでのイベント、パフォーマンスなど“これがBリーグか”とエンタメ要素満載の濃密な時間を堪能した。

 ルールも完全に把握できていない“バスケ素人”の筆者だが、1人だけ親近感の沸くプレーヤーがいた。エヴェッサのSG・橋本拓哉選手。実は1度だけ取材したことがあった。16年12月にボーイズリーグの関西南選抜でチームメートだった阪神の北條との対談を企画。エヴェッサ、タイガース両球団の協力もあって、甲子園で2人は10年ぶりの対面を果たした。当時2人は22歳。北條が「たー君(橋本)めっちゃ身長でかなってるやん」と驚けば、橋本は「同世代で藤浪と大谷ばっかり話題になってるやん。俺は北條に一番になってほしいねん!」と肩を叩いた。「若さ」に加え「やん」と「ねん」の飛び交う約1時間の対談は1面に掲載され、エヴェッサブースターの方からの反響も多く嬉しかった。

 話をコートに戻すと、5年ぶりに見たエヴェッサの背番号14はあの時よりすごく大きく見えた。ドリブルで相手守備を切り裂き、華麗なレイアップを決めれば3ポイントエリアから放たれたボールは高確率でリングに収まる。日々、取材を続ける記者の方々の記事を熟読すると、今年の橋本はベンチスタートから活躍する「シックスマン」としての地位を確立したようで、素人の筆者でもチームにおける存在感の大きさはしっかり見て取れた。

 20―21年シーズン、大阪エヴェッサは西地区2位で終え、初のCS(チャンピオンシップ)に進出。阪神タイガースも開幕ダッシュに成功しリーグ首位を堅持している。ただ、2球団の快進撃の裏で橋本、北條は悔しさを噛みしめている。橋本は3月3日の信州戦で右アキレス腱断裂の重症を負い、CS出場は叶わず。北條も左足首を痛めて4月下旬に出場選手登録を抹消された。16年の122試合をピークに近年は不本意なシーズンを送っており、巻き返しを図ったシーズン。苦しいスタートになったが、2軍ではすでに実戦復帰を果たしており、昇格が待たれる。

 エヴェッサのブースターの方々には余計なお世話と言われてしまいそうだが、今後もその背中を追っていきたい2人。両球団が日本一になった暁には再び対談を企画できれば…エヴェッサファンで虎番の密かな野望だ。(遠藤 礼)

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2021年5月18日のニュース