7位入賞の武良 アルバイト生活中に確立した濃密練習 表彰台ならず悔しさも「これを糧に」

[ 2021年7月29日 12:00 ]

東京五輪第7日 競泳男子200メートル平泳ぎ決勝 ( 2021年7月29日    東京アクアティクスセンター )

<東京五輪 競泳 男子200メートル平泳ぎ決勝>メダル獲得はならず無念の武良竜也(撮影・北條 貴史)
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 男子200メートル平泳ぎ決勝で武良竜也(25=ミキハウス)は2分8秒42で7位に入賞した。150メートルのターンで8番手。ラスト50メートルで追い上げるプランだったが「ラスト上げることを目標にしていたが、そこまでで置いていかれてしまった。力の差を感じました」と唇をかんだ。

 ニッポンのお家芸と言われる平泳ぎだが、今大会は00年シドニー五輪以来、5大会ぶりに男女の100、200メートルともにメダルを獲得できないことが確定した。

 苦難を乗り越えて、大舞台にたどり着いた。五輪延期が決まった昨年3月、成績不振から所属契約を結んでいた木下グループから契約を更新しないことを告げられた。両親やコーチの説得で引退を踏みとどまったが、出身地の鳥取の企業など50社近くに連絡しても、新たなスポンサーは見つからなかった。早朝練習後にスイミングクラブなどでアルバイトする日々。練習時間は半減した分、動画で自らの泳ぎを研究するなど密度の濃さを追求した。

 4月の日本選手権で元世界記録保持者の渡辺一平を上回り2位となり、代表権を獲得。直後にミキハウスへの入社が決まった。練習に集中できる環境が整った矢先、5月に新型コロナウイルスに感染。約3週間プールに入れなかったが、アルバイト生活中に確立した濃密な練習の成果もあり、急ピッチで本番に間に合わせた。「苦しい時期もあったが、それ以上にうれしいこともあった。この悔しさを糧にこれからも頑張りたい」と前を向いた。

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