HIRO「にぎやかなお祭りに」鮎川も気合 50回目「ニューイヤー・ロックフェス」3年ぶり有観客開催 

[ 2022年12月14日 05:00 ]

3年ぶりの有観客ライブに気合も十分の(左から)Zeebra、鮎川誠、仲野茂、HIRO(写真は合成)
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 故内田裕也さんの音頭で始まった年越しライブ「ニューイヤー・ロックフェスティバル」が50回目の節目を迎える。一昨年、昨年とコロナ禍で配信だけだったが、東京・有明ガーテンシアターで3年ぶりの有観客開催が決定。プロデュースする音楽集団「カイキゲッショク」のHIRO(55)やシーナ&ザ・ロケッツの鮎川誠(74)らが大みそかに向けてボルテージを上げた。

 1973年に渋谷の西武劇場(PARCO劇場の前身)で産声を上げたコンサートがついに半世紀の歴史を記す。11月17日の裕也さんの誕生日に開催成功を墓前で誓ったHIROは第22回から参加。

 「会場は浅草のロックンロックでした。ロック座でもやったし、芝の郵便貯金ホール、下北沢の本多劇場でも開催。必ずしも順風満帆ではなく苦しい時期もありましたが、それを乗り越えての今回です」と感無量の様子。とりわけコロナ禍で無観客での開催を余儀なくされたこの2年を振り返り、「なんとか踏ん張り、そして50周年を有観客で迎えられるのは良かったです。会場の有明ガーデンホールはコロナ下の2020年に誕生し、こちらもなかなか日の目を見なかった。それを乗り越えての開催ですからホールにとってもぴったりですね」と熱く語った。

 鮎川も「ロックを好きなやつはこのコンサートにものすごく思い出がある。“俺はいついつ行った”とか自慢したりしてね。50年を楽しみに、待っとってくれとるやろね」と博多弁で話し、「それにしても始めた内田裕也はすごかった。音楽が好きで、それを形にしてきた。ジョー(山中)さんもね。(2人の不在は)本当にさみしいけどね」と先駆者をしのびつつ、英国、中国、カナダの各大使館前や国会議事堂、そしてNHK前などで繰り広げてきたデモンストレーションを懐かしんだ。

 1982年、浅草国際劇場でのニューイヤーに初めて参加したアナーキーの仲野茂(62)は「日本のロックバンドにとってニューイヤー、新宿ロフト、日比谷野音が三種の神器だった。前の年は事務所でみんなでニューイヤーを見てましたよ。当時は生放送されていて、ショーケン(萩原健一)が出て、柳ジョージがバックにいた。“来年出たいねえ”とみんなで話してました」と振り返る。

 その上で、「当時はカウントダウンと同時に鏡開きがあった。振る舞い酒でみんなベロンベロン。裕也さんが勧めるから“結構です”なんて誰も言えないし、カウントダウン後に出たバンドの演奏はめちゃめちゃだった」と裏話を披露した。

 銀座の博品館劇場が初出演の場となったZeebra(51)は春からHIROとともに会場探しに奔走。日本武道館や両国国技館などもリサーチしたと明かし、結局、有明に落ち着いた。「裕也さんも知ってる所という考えもあったけど、むしろ逆に行きましたね」と笑顔で説明。今回はデビューから育て、ヒップホップの中で今一番勢いと人気と集客力のある「BAD HOP」の出演も実現させる。

 HIROは「“いつもコレが最後だ”という覚悟でやってます。50周年なので、思いっきり、にぎやかなお祭りにしたい」と気勢を上げた。夫人のAI(41)や男闘呼組の復活で話題の高橋和也(53)も出演する。

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2022年12月14日のニュース