【北大阪】大阪桐蔭「一打二進」の真骨頂 藤原&根尾 2回に4球で先制

[ 2018年7月17日 05:30 ]

第100回全国高校野球選手権記念北大阪大会2回戦   大阪桐蔭9―0四條畷 ( 2018年7月16日    大阪シティ信金スタ )

<大阪桐蔭・四條畷>2回無死二塁、先制の適時打を放ち、笑顔をみせる大阪桐蔭・根尾=左(撮影・平嶋 理子)
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 第100回全国高校野球選手権記念大会(8月5日から17日間、甲子園)の地方大会は16日、50大会で333試合が行われた。北大阪大会では甲子園大会で史上初2度目の春夏連覇を狙う大阪桐蔭が圧勝。藤原恭大外野手(3年)、根尾昂内野手(3年)のコンビが2回に4球で先制点をもぎ取った。東兵庫大会では報徳学園の小園海斗内野手(3年)、奈良大会では天理の太田椋内野手(3年)など今秋ドラフト候補の遊撃手が快勝へ導いた。 

 大きなストライドでぐんぐん加速した。両軍無得点で迎えた2回無死二塁。根尾の詰まった打球は中堅手前でポトリと弾んだ。「落ちる。いける」――。タッチアップにも備えていた二塁走者の藤原は、瞬時の判断でスタートを切った。三塁コーチの制止を振り切ると、勢いよく足から本塁へ滑り込んだ。

 「藤原らしい強引な走塁。でも、あれも良さです。足で(先制点を)取ってくれた」

 藤原と根尾が4球でもぎとった2回の先制点に、西谷浩一監督も舌を巻いた。難しい夏の初戦。四條畷は1回戦で強豪私学の関西創価を破った公立の実力校だ。「元気も勢いもある相手だから先制点が欲しかった」と満足そうに振り返った。

 そもそも、先頭打者で右前へ打ち返した後、50メートル走5秒7の快足で一気に二塁を奪ったことが先制の起点になった。連覇した今春選抜で抱えていた右膝負傷はもう万全の状態だ。故障前のストライド2メートル30が今は2メートル40だという。チューブトレで筋力を強化し、1歩目がさらに伸びた。

 チームとして『一打二進』をテーマに掲げている。「隙あらば打者走者が二塁を狙い、一塁走者も二つ、三つ先を狙う。重圧をかければ、これほど強いものはない」と主将の中川。理念を体現する藤原の激走だった。

 4番・藤原が2安打1打点なら、遊撃を守った5番・根尾は先制適時打を含む3安打2打点。藤原は「自分もチームも最高の形」とうなずき、根尾は「藤原の足でもぎ取った1点」を収穫に挙げた。有力校の初戦敗退が相次ぐ今夏。波乱とは無縁の快勝で偉業を目指す夏が幕を開けた。(吉仲 博幸)

 ≪プロ注目・柿木は7回零封≫今秋ドラフト候補の最速148キロ右腕・柿木は貫禄の7回0封だ。力のある直球を軸に5三振を奪う力投。「まだ課題はありますが、0点に抑えたことに関しては100点です」と自己採点した。前日に先発を告げた西谷浩一監督は「1番を付けていますから。ここに合わせてしっかり投げてくれた」とエースに合格点を与えた。

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