ソフトB柳田2打席連発!広島出身の大砲 被災地に勇気のアーチ

[ 2018年7月17日 08:48 ]

パ・リーグ   ソフトバンク16―4西武 ( 2018年7月16日    ヤフオクD )

7回無死、右中間にソロを放つ柳田(撮影・岡田 丈靖)
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 プロ野球は16日に後半戦がスタートし、ソフトバンクが首位・西武を相手にいずれも今季最多の21安打16得点で大勝。球団記録に並ぶ1試合8本塁打をマークした。柳田悠岐外野手(29)は5回に21号ソロを放ち、7回にも2打席連発の22号ソロ。リーグトップの西武・山川穂高内野手(26)に2本差に詰め寄った。西日本豪雨で大きな被害が出た広島県出身。被災地に勇気を届ける2本のアーチを描いた。

 ワンサイドゲームでも、代名詞のフルスイングだけは欠かさない。災害に苦しむ故郷を勇気づけるために、柳田はバットを振った。

 11―3で迎えた5回。「完璧!しっかりバットを振れた」という当たりは中堅右に飛び込む21号ソロ。そして、13―3で迎えた7回。「何か、うまくさばけた感じ」の打球は、中堅右のテラス席に達する22号ソロ。今季2度目の1試合2本塁打に「ホームランはたまたまですけど、久しぶりの試合で、新しい気持ちで入れたのが良かった」と振り返った。

 後半戦が開幕したこの日、全6球場で選手や監督が西日本豪雨の被災地支援のための募金活動を行った。広島市出身の柳田も本拠地のヤフオクドームで呼びかけた。短い時間ではあったが、734人の協力で40万2891円が集まり「こういう活動に参加してくれてありがたい」と感謝。広島の実家は無事だったが「友達が被災して断水も続いている」と言う。この友人には「何が欲しい?」などと問い合わせており「できることをやろうと思う」と決意。工藤監督も「(募金に)思いを込めてくださった。一日も早い復興を祈るしかない」と話した。

 今季3度目の4安打の固め打ちで、打率・355はリーグトップに返り咲いた。7回には首位打者を争う同い年の秋山が放った左中間への打球をダイビングキャッチ。「一生懸命やっただけ」と攻守でファンを沸かせた。

 初回の上林の先頭打者弾で勢いに乗り、1試合8本塁打は94年以来2度目の球団タイ記録となった。93年に開場したヤフオクドームではこれまでの5本を大幅に更新する新記録となり、王貞治球団会長も「凄いね。できたらもう1本打って(プロ野球)タイ記録にね」とご満悦だった。(川島 毅洋)

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2018年7月17日のニュース