【南埼玉】川口市立8強!“ダル2世”埼玉栄・米倉攻略 初聖地へあと3

[ 2018年7月17日 05:30 ]

第100回全国高校野球選手権記念南埼玉大会4回戦   川口市立7―4埼玉栄 ( 2018年7月16日    市営大宮 )

<川口市立・埼玉栄>4失点完投で8強に導いた川口市立・星山
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 最後の打者が遊ゴロ併殺に倒れてゲームセットを迎えると、南埼玉・川口市立ナインは喜びを爆発させた。ドラフト候補の米倉を攻略しての8強進出。長井秀夫監督は「米倉君対策はしっかりしていたので気持ち的に優位に立てていたと思う」と満足げに振り返った。

 相手が決まった14日から中1日も準備は万端だった。米倉は最速146キロを誇り「埼玉のダル」「ダルビッシュ2世」とも呼ばれるプロ注目の右腕。その速球対策にマシンの球速を140キロに設定して打撃練習した。ここまで2戦23安打17得点と打線は好調。米倉が先発ではなくても焦らなかった。1―1の4回、米倉を引きずり出すと「直球が走っていない。(ストライクを)取りに来た変化球を狙う」と、先頭の7番・桜田から出はなをくじく3連打などで3点を奪い、勝ち越し。米倉から2安打した8番・遠藤は「目が慣れていたので米倉君の球は速くは感じなかった」と胸を張った。

 巨人・斎藤雅樹投手総合コーチを出した市川口が統合により今春から校名変更し初めての夏で快進撃だ。4失点完投した横手投げの星山は「斎藤先輩の動画を見て腕の出し方を学んでいる」といい、偉大な先輩の背中を追う。「1期生として新たな歴史をつくりたい」と選手は口をそろえる。春夏通じ初の聖地へ勢いに乗った。(青木 俊太郎)

 ▼巨人斎藤投手総合コーチ うれしいよね。(気にして)見ていますよ。これからも強豪校に当たると思う。でも同じ高校生なんだから、しっかり集中して戦ってほしい。

 ▽82年夏の埼玉大会決勝 熊谷―市川口の顔合わせで、西武球場で行われた。熊谷の技巧派エース江頭と市川口の本格派・斎藤の投げ合いが注目された。市川口は2回に1点を先制も、5回に同点とされると8回に2点を奪われて勝負あり。斎藤は5回戦から4連投ながら完投したが1―3で敗れ、初の甲子園出場はならなかった。

 ▼川口市立 2018年4月開校。市川口、川口総合、県陽の3校が少子化による生徒減少に対応するため統合された。共学校で約1500人が在籍。普通科に特進、文理スポーツの2クラスがある。所在地は埼玉県川口市上青木3の1の40。井上清之校長。

 ▼埼玉栄・米倉(今秋ドラフト候補。同点の4回から登板も5回5失点)焦りすぎた。今後はもっと高いレベルを目指して頑張りたい。

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