【熊本】多良木の最後の夏終わる…来春閉校 OB野田浩司氏 スタンドから見守り「立派でした」

[ 2018年7月17日 17:46 ]

第100回全国高校野球選手権記念熊本大会3回戦   多良木1-5有明 ( 2018年7月17日    県営八代 )

 母校野球部の最後の夏を、万感の思いで見届けた。阪神、オリックスで通算89勝。オリックス時代の95年4月21日ロッテ戦で1試合19奪三振のプロ野球記録を樹立した野田浩司さん(50)は「相手はスカウトが見に来るくらいの、いい投手。その投手を相手に、良く必死に食らいついて行ったと思いますよ」と多良木高校ナインの姿に目を細めた。

 少子高齢化などの影響を受けての来春の閉校が決まっており、96年間の歴史に幕を閉じる同校。生徒数は3年生のみの67人で、野球部員は24人を数える。野田さんは最後の夏を見届けるため、前日のうちに熊本入りし、県営八代野球場に駆けつけた。「何回か変わったけど、ユニホームも帽子も僕の時と同じ。懐かしいですね」。1―5で敗れはしたが、猛暑の中、懸命に奮闘した後輩達の姿に「立派でした」と胸を打たれた。

 プロの世界での活躍の下地は、高校時代に築かれた。同校で監督を務める斎藤健二郎監督(69)から学んだことは数え切れない。

 「多良木は田舎の学校ですし、当時も熊本市内の強豪校とは力の差がありました。それでも監督に、絶対に負けないという気持ちを磨かれた。技術より、特に精神面を勉強させてもらいました」

 3年夏の熊本大会は準決勝まで進出したが、九州学院に0―1で敗戦。近付いた瞬間はあったが、ついに春夏を通じて甲子園には手が届かなかった。

 閉校について「僕の時は地域もまだ賑わいがあったし、高校も8クラスくらいあった。少子化とか時代の流れで、致し方ない部分もあるんだろうけど…」としたうえで、しみじみと語った。

 「もう地元に帰った時に、ふらっとグラウンドをのぞきに行くこともないんですね。野球部の結果を気にすることもない。今は実感がないけど、来年の夏になると寂しい思いになるんでしょうね」

 野田さんは現在、NTT西日本で投手コーチを務め、都市対抗野球で18日に初戦・セガサミー戦を迎える。試合後、監督はじめ関係者と旧交を温めると、忙しく空路、東京へ。母校での学びを胸に、野球人生は続いていく。

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