目指せ未来の「さかな博士」 三浦市に開校「日本さかな専門学校」 魚類を学ぶことに特化

[ 2023年5月10日 07:20 ]

 【釣り人掲示板】目指せ「さかな博士」!全国的にも珍しい、魚類を学ぶことに特化した「日本さかな専門学校」(松山英一校長)が4月、神奈川県三浦市に開校し話題となっている。

 漁港の町、三崎で目を引く、コンクリート造りのモダンな校舎を訪ねた。

 著名な建築家が設計を手がけ、南海トラフ級の地震で予想される津波にも耐えられる構造という。

 校舎内に入ると水族館のような大型の水槽に圧倒される。

 充実した環境に迎えられた1期生は、18歳から28歳までの男女72人。広くて明るい教室では講義を熱心に聴く学生たちの姿があった。

 学務課長の中村英孝さんが校内を案内してくれた。

 「魚が好きな学生が全国から集まり、初年度の定員に達しました」と話しながら、すれ違う学生たちに気さくに声を掛ける。3年制の海洋生物学科と4年制の海洋生物研究学科に分かれ、漁業、水産ビジネス、環境、レジャーなどカリキュラムは多岐にわたる。

 「さかな飼育実習」では1人1台の水槽が与えられ、「漁業学実習」では地引き網の実習や漁具製作なども行う。

 「魚に関わる現場で働く人材の育成を目的としています。座学だけではなく近隣を歩き、漁師の方々と触れ合うなど、体験してこそ得られる知識の習得も重視しています」とコミュニケーションスキルの強化にも注力する。

  宮崎県出身で一人暮らしをしながら学んでいる男性は「進路を考えるときに同校のウェブサイトを見て直感で入学を決めました。釣りインストラクターの資格を取って、釣り業界への就職を考えています」と将来を見据える。山梨県出身の女性は「幼少の頃からサメが大好きで、もっと海のことや魚のことを学びたくてこの学校を選びました」と目を輝かせた。

 中村さんは「国内では、魚を調理する和食や寿司職人、鮮魚店で働く人が現場で不足しています」と危惧する。「しかし、この学校では図鑑をボロボロになるまで読み続けるような魚の知識に対する高い熱量を持った学生が多くて楽しみ」と話した。

 三崎の海で学んだ若者たちが、日本の海や水産、魚の将来を背負うと期待したい。

 ◆さらに詳しい情報は日本さかな専門学校の公式サイトで。

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